仮想タイトルホルダー「最下位」横山和生の受難、散々なフランス遠征と帰国後のご褒美で「アメとムチ」の一週間

19日、中山7Rでパワーブローキング(牡3歳、美浦・栗田徹厩舎)が勝利した。同馬の単勝オッズは1.4倍と圧倒的人気に支持されていただけに、鞍上の横山和生騎手もホッと胸を撫で下ろしたことだろう。
きっちり仕事を果たした横山和騎手だが、先週は散々な一週間を過ごしてきた。話は15日の木曜にさかのぼる。来月2日に迫った、凱旋門賞(仏・G1)のタイトルホルダー(牡4歳、美浦・栗田徹厩舎)の騎乗に備えて、横山和騎手は研修の名目でフランスへ渡航していた。
滞在2日目となる15日には、凱旋門賞が行われるロンシャン競馬場での騎乗も実現し、コースの特徴や馬場の感触を確認したことだろう。
散々なフランス遠征に…
だが、このレースでちょっとしたトラブルが発生した。8頭立て8番人気のブラックライブズマター(仏・小林智厩舎)に騎乗した横山和騎手は、タイトルホルダーとの競馬を想定してか、ハナを奪い先頭でレースを進める。
しかし直線では早々に後退して最下位でフィニッシュ。人気の無かった馬とはいえ、おそらくタイトルホルダーをイメージしての騎乗だけに得るものはあっただろう。
だが、想定外のトラブルにも遭遇した。16日金曜日の便で日本へ帰国し、18日日曜の競馬から騎乗する予定になっていたが、それが叶わなくなってしまったのだ。
理由は現地空港のストライキによる帰国便の延期である。こちらは自身に全く非がないだけに、やるせない思いだっただろう。
18日に騎乗予定だった6頭は全て乗り替わりとなり、うち3頭は馬券に絡む走りを見せた。次走で再び依頼が来る保証もないだけに、痛恨の“欠航”である。
まさに踏んだり蹴ったりで苦い思いをしたフランス遠征であったが、神様はご褒美も用意してくれていたようだ。
冒頭に記載したパワーブローキングでの勝利は横山和騎手にとって通算300勝目となった。先週で一番チャンスのあるレースに間に合い、結果も残したことで心も晴れただろう。
節目達成を受けてのインタビューでは「すごく良い馬に乗せていただいて、順調に300勝を達成することができました。以前の成績を考えると今はとても恵まれていますし、すごくありがたく思います。今まで騎乗した馬たちや、携わってくれた人たちが今の“横山和生”を作ってくれていると思います」と喜びを語っている。
まさに“アメとムチ”!?な一週間を過ごした横山和騎手。今度の凱旋門賞は笑顔で帰国できる結果を期待したい。
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