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19日、中山10RでシンボリクリスエスC(2勝クラス・芝2000m)が行われた。1着、2着はただ2頭だけ出走していた3歳馬。3着以下を7馬身も置き去りにしたマッチレースを、2着馬に1/2馬身差で制したのはバトルボーン(牡3歳、美浦・林徹厩舎)だ。
「先頭に立ってから物見をするところがありましたが、2着の馬が併せてきたらまた反応しました。良い馬です」
この勝利には、手綱を取ったC.ルメール騎手もパートナーの素質を称賛。着差以上に手応えが良かったということか。
横山武史騎手「今日は相手が悪過ぎた」
むしろ採り上げたいのは2着馬サンストックトン(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)に騎乗した横山武史騎手の「レースの内容としては悪くありません。今日は相手が悪過ぎました。それに尽きます」というコメントだ。
「あの馬には乗ったことがあり、強いことは知っていました」と語っていたように、バトルボーンは過去に1度コンビを組んだ相手。その強さを自身も理解していただけに、勝てる気がしなかったのではないか。
それもそのはず。バトルボーンはこれまでの4戦で、今年のダービー1番人気馬・ダノンベルーガ(牡3歳、美浦・堀宣行厩舎)以外に先着を許していないほど、スケールの大きな馬なのだ。
両馬が対決したのは昨年11月の2歳新馬戦。逃げたバトルボーンをダノンベルーガがラスト200mで捕まえると、そのまま2馬身差をつけて完勝した。勝ち馬には完敗したバトルボーンだが、3着とは5馬身もの差がついていた。ダノンベルーガが次走の共同通信杯(G3)を快勝し、春のクラシックでも上位人気に支持された馬だったことを思えば、まさに相手が悪かったというところだろう。
ダノンベルーガがデビューから無敗の2連勝で共同通信杯を制したおよそ1ヶ月後、バトルボーンは未勝利戦に臨む。後に3頭が勝ち上がるなど、決して弱い相手ではなかったが、後続を4馬身突き放して楽々と勝利した。
このパフォーマンスについて、ノーザンファームの吉田勝己代表はJRA-VANの公式インタビューで「シルバーステート産駒のバトルボーンなんて、相当上まで行きそうですよ。重賞も勝てそうな内容でした」と絶賛している。
そして、“重賞級”の走りを見せたこのレースで騎乗していたのが他ならぬ横山武騎手だったのだ。
3戦目の1勝クラスもゴール前で流す余裕を見せながら、2着馬に3馬身差をつけ快勝。大本命として臨んだ今回の2勝クラスだったが、これもまだ通過点かもしれない。
新馬戦が強豪相手の2着で、その後に未勝利戦から3連勝の戦績は、父シルバーステートの現役時代に酷似している。父は新馬戦で後のG1馬・アドマイヤリードに敗れたが、続く未勝利戦から4連勝をあげているのだ。
バトルボーンの次走は未定だが、父に並ぶ4連勝も夢ではないはず。今回の勝利で、ラスト1冠の菊花賞(G1)への参戦を視野に入れても不思議ではない。
シルバーステートは3勝クラス(当時は1600万下)を勝利したところで屈腱炎により無念の引退となってしまった。5戦という短いキャリアの全レースで騎乗した福永祐一騎手が「エンジン性能ではNo.1」と語るほどの大器がG1レースで走る姿を夢見たファンは多かっただろう。
 父の足跡をぴったりと辿るバトルボーンには、その物語の続きを歩み、再びダノンベルーガに挑戦状を叩きつけてほしいものだ。
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