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JRA大物ルーキー今村聖奈を一刀両断!「1番人気シンガリ負け」から約50分…先輩騎手が見せた名誉挽回の神騎乗

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吉田隼人騎手

 まさかの大惨敗から、わずか50分後の巻き返しだ。

 19日、強風が吹き荒れる中京競馬場で行われた5Rの2歳新馬戦は、12番人気の伏兵オーシャントライブ(牡2歳、栗東・高柳大輔厩舎)が優勝。大外から鮮やかな追い込みを決めて単勝64.6倍の穴を開けた。

 芝1600mに14頭が顔を揃えた一戦。スタートでやや立ち遅れたオーシャントライブは、後方4番手付近からの競馬。3コーナーを過ぎると外に持ち出してジワジワと進出を開始して、最後の直線へ。

大物ルーキー今村聖奈騎手を一刀両断!

 鞍上・吉田隼人騎手のステッキに応えるように脚を伸ばし、前との差を着実に詰める。メンバー中最速の上がり3ハロン35秒1の末脚で、先に抜け出した今村聖奈騎手のカレンパンピナップをゴール寸前でクビ差でとらえた。

「完全にカレンパンピナップの勝ちパターンのようにも見えましたが、ゴール前での追い込みは見事でした。前が止まる展開になったとはいえ、実力がなければ決してできない芸当だったと思います。吉田隼騎手も落ち着いた見事なエスコートでした。

稽古の動きがもうひとつだったことから、陣営は使いつつを想定していたようですが、いい意味で裏切ってくれたみたいですね。実戦に行って良さそうなタイプだけに、人気にかかわらず今後も警戒が必要でしょう」(競馬誌ライター)

 レース後のSNSやネット掲示板などにも「まさかあの態勢から差し切るとは」「今村騎手が勝ったと思ったのに」「むしろなぜ人気が無かったのか」といったコメントが寄せられた。

 ちなみに今村騎手が跨っていたカレンパンピナップは、近親にジャパンC(G1)などを勝ったスワーヴリチャードがいる良血。調教でも古馬と互角以上の動きを見せていた好素材である。

 オーシャントライブはこれを仕上がり途上で差し切ってしまったのだから、これからが非常に楽しみになったといえるかもしれない。

 また、手綱を執っていた吉田隼騎手も、この勝利には思わず胸をなで下ろしたか。

 というのも同騎手は、ひとつ前に行われた中京4Rの2歳新馬でヘアピンシュプールに騎乗。半兄のオクトニアンが17日の1勝クラスで4馬身差の快勝を決めたこともあってか、単勝1番人気に推されていた。

 ダート1800m戦で道中は好位3番手を追走するも、向正面で早々に手応えが怪しくなり後退。その後はまったく見せ場を作れずに、1着馬から約10秒離れたシンガリ12着でフィニッシュしている。

「単勝3.6倍の期待を大きく裏切るかたちとなってしまいましたね。ただ、次のレースで人気薄を1着に導いたことで、見事に名誉を挽回したのではないでしょうか」(同)

 そんな吉田隼騎手はレース後、オーシャントライブについて「よく届いてくれた。まだ子供っぽいので、使いながら良くなる」と将来性を評価。また、管理する高柳大師は「距離はもう少し持ちそう」と今後を見据えている。

 現時点で次走は未定のようだが、近親には京成杯(G3)で、後の日本ダービー馬エイシンフラッシュと接戦を演じたアドマイヤテンクウなどがいる。クラシック路線に乗ってくるかもしれない素材だけに、引き続き注目してみたい。

冨樫某

冨樫某

キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

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