武豊からリーディング奪った剛腕騎手が「132連敗」の大苦戦、過去にはエージェントとの確執も噂に…ダービージョッキーに限界説も
18日に行われた中山9Rの浦安特別(2勝クラス・ダート1200m)は、4番人気のエリモグリッター(セン5歳、美浦・中野栄治厩舎)が勝利。キャリア21戦のうち8戦に騎乗して(3-4-0-1)と抜群の相性を誇る内田博幸騎手とのコンビで見事3勝目を挙げた。
その内田騎手は、7月9日以来となる久しぶりの白星。これといって怪我などで離脱していたわけではなかったが、長らく続いた連敗をようやく132でストップすることに成功した。3日間開催だった先週は合計12鞍に騎乗した内田騎手だが、エリモグリッター以外のレースでは3着以内すらなく、相棒に救われたのは彼の方かもしれない。
大型連敗からようやく解放された内田騎手だが、ビッグレースでの活躍をめっきり見なくなった陰で、長期の不振に苦しんでいた。
2017年に年間騎手リーディング7位となったのを最後に成績は下降。直近の重賞勝利は2020年にバビットで制したセントライト記念(G2)で、ちょうど2年が経過したことになる。
また、今年の勝率3.8%は2008年にJRAへ移籍してきて以来最低の数字であり、本年10勝以上を挙げている騎手64人中60位という惨憺たる成績だ。
2009年には武豊騎手を抑えてリーディング1位に輝き、エイシンフラッシュでのダービー制覇やゴールドシップとのグランプリ連覇など数々の栄光を掴んできた元トップジョッキーに何があったのだろうか。
今年で52歳を迎え、キャリア晩年に差し掛かっているように、当然ながら年齢の影響も大きいだろう。だが、内田騎手より年長の武豊騎手(53歳・勝率12.6%)や横山典弘騎手(54歳・勝率9.4%)の活躍もあるだけに、年齢だけの問題では片付けられないだろう。
過去にはエージェントとの確執も噂に…
内田騎手の成績低迷の一要因とされているのが、エージェントの変更だ。エージェントとは調教師から騎手への騎乗依頼を仲介する者のことで、自身の騎乗馬決定に大きく関わるため、騎手にとっては重要な存在である。
「かつて内田騎手のエージェントを務めていたのが中村剛士氏です。彼は元地方競馬騎手という経歴で、内田騎手がJRAで騎乗する以前からの付き合いでした。中村氏は戸崎圭太騎手のエージェントでもあり、内田&戸崎の大井競馬出身コンビを形成した2010年代には両騎手をリーディング上位に導いた“敏腕”エージェントでもあります。
しかし、2019年の後半に内田騎手は中村氏との契約を解消して和田美保氏と新たに契約。19年は50勝を挙げたものの、翌年は勝ち星を20も減らしており、エージェント変更の影響が大きかったと見られています」(競馬誌ライター)
2年前に『netkeiba.com』に掲載されたインタビューで、「自分より年上の騎手も頑張っているので、まだまだ続けたい」とジョッキーとしての今後の展望を語っていた内田騎手だが、ネットの掲示板やSNSなどには、一部のファンから限界説を囁く声も出始めた。
かつて“剛腕”と評価された名手は、もう一花咲かせることができるだろうか。
PICK UP
Ranking
23:30更新- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- 武豊ドウデュースに「最強刺客」立ちはだかる…今年のジャパンCで「外国馬は消し」が危険すぎる理由
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
関連記事
JRA武豊「すれ違い」で逃した“大魚”が狙うフサイチコンコルドの伝説。エイシンフラッシュコンビが26年ぶりの伝説再現に挑戦!
JRA 武豊「痛恨」アクシデントでキタサンブラックの期待馬がスルリ……、自身も大絶賛していた好素材を奪われた裏事情
JRA高配当の使者は東京マイルの「エキスパート」東京新聞杯(G3)複勝回収率172%の「超抜トリオ」を狙わない手はない?
JRA ダートで「低迷」していた馬がまさかのサクセスストーリー!? 究極スプリンターの結晶「カナロア×バクシンオー」が続々スプリンターズS(G1)の有力候補に
JRA中山記念(G2)2番人気バビット「ぶっちぎり最下位」に内田博幸も不満隠さず。「もう少し粘って欲しかった」残り600mで早々に脱落……