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【富士S(G2)展望】NHKマイルC覇者ダノンスコーピオンが始動、セリフォスと「3歳馬対決」へ!

【富士S(G2)展望】NHKマイルC覇者ダノンスコーピオンが始動、セリフォスと「3歳馬対決」へ!の画像1
ダノンスコーピオン 撮影:Ruriko.I

 22日、東京競馬場ではマイルCS(G1)への重要なステップレース、富士S(G2)が行われる。昨年はソングライン(1着)、タイムトゥヘヴン(3着)の3歳馬2頭が馬券に絡んだが、今年も3歳馬が中心となりそうだ。

 中でも注目は3歳マイル王者のダノンスコーピオン(牡3歳、栗東・安田隆行厩舎)だろう。

 昨年6月のデビューから新馬、萩S(L)を2連勝。3連勝を懸けて朝日杯FS(G1)に臨んだがドウデュースに0秒2差の3着に敗れた。

 年明け初戦は皐月賞(G1)も視野に共同通信杯(G3)から始動したが、見せ場もないまま7着に敗れた。その後は改めてマイル路線に専念。4月のアーリントンC(G3)で復調を示す重賞初勝利を飾ると、NHKマイルC(G1)を有力馬の1頭として迎えた。

 レースでは大外18番枠も嫌われたか4番人気にとどまったが、中団前目の好位に取り付くと、直線しぶとく脚を伸ばして優勝。後方から勢いよく追い込んできたマテンロウオリオンとカワキタレブリーに最後まで抜かせなかった。

 レース後には安田隆師が「今後ますます楽しめると思います」と語っていたが、初の古馬相手でもG1ウイナーとして無様な競馬はできない。

 前走後は放牧に出され、9月中旬とやや早めの時期に栗東に帰厩。春は460kg前後の馬体重で走っていたが、帰厩時には「490kgくらいはあると思います」と安田隆師が『東スポ』の取材に答えていたように、更にパワーアップした姿を見ることができそうだ。

 あくまでも大目標は次走ということになりそうだが、まずは秋初戦を白星で発進できるかに注目が集まる。

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セリフォス 撮影:Ruriko.I

 そのダノンスコーピオンと2度対戦して1勝1敗のセリフォス(牡3歳、栗東・中内田充正厩舎)も同じく休み明けで秋初戦を迎える。

 こちらは、2歳時に新馬、新潟2歳S(G3)、デイリー杯2歳S(G2)と3連勝。世代のマイル路線を牽引する存在として朝日杯FSでは堂々1番人気に支持された。

 ところが4連勝を狙った初G1は直線でいったん先頭に立ったものの、外からドウデュースに差し切られて初黒星。それでもダノンスコーピオンには半馬身先着を果たした。

 その後は前哨戦を挟まずにNHKマイルCに直行。ここでも1番人気に支持されたが、直線で伸び切れず、初の馬券圏外となる4着に敗れた。

 その後は安田記念(G1)で果敢に古馬に挑戦したセリフォス。レースでは好位を取れず、4角では後方4番手という位置取りだったが、直線で大外を伸びて勝馬から0秒1差の4着まで追い上げた。

 今後何度も対決することになるであろうダノンスコーピオンとの3度目対決を制して秋の大一番へ駒を進めることはできるか。

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ソウルラッシュ 撮影:Ruriko.I

 3歳牡馬2頭に立ちはだかるのは、1年前はまだ1勝クラスにいたソウルラッシュ(牡4歳、栗東・池江泰寿厩舎)だ。

 2歳12月にデビュー戦を勝利するも、その後は中距離を中心になかなか結果を出せなかった。転機となったのは、初勝利から丸1年となる昨年12月。初めてマイルに距離を短縮して1勝クラスを勝利すると、今年4月のマイラーズC(G2)まで怒涛の4連勝を飾った。

 勢いそのままに安田記念に挑んだが、直線で進路が塞がる不利などもあって13着に敗退。初のG1挑戦は不完全燃焼に終わり、秋初戦は鞍上が4連勝に導いた浜中俊騎手から目下絶好調の松山弘平騎手へ乗り替わる。

 一度途切れた流れを再び引き寄せ、古馬の意地を見せたいところだろう。

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ラウダシオン 撮影:Ruriko.I

 G1馬としての意地を見せたいのは、2年前にNHKマイルCを制したラウダシオン(牡5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)だ。

 戴冠後は13戦1勝とG1馬らしからぬ成績に終わっているが、東京は得意コース。昨春の京王杯SC(G2)1着、2年前の当レースでは2着など復活のきっかけをつかむにはうってつけの舞台となりそうだ。

 鞍上は主戦を務めてきたM.デムーロ騎手が降板。新たにコンビを組むのは、今年すでに重賞を3勝している菅原明良騎手だ。若手への乗り替わりが起爆剤となるか。

 今年に入ってから充実一途のタイムトゥヘヴン(牡4歳、美浦・戸田博文厩舎)にもチャンスがある。

 デビューから3歳にかけては成績にムラがあったが、今年4月にダービー卿CT(G3)を11番人気で制してからは、京王杯SCが3着、エプソムC(G3)は5着と掲示板を確保している。課題だったゲート難も徐々に解消し、本格化の兆しを見せている。

 昨年の3着馬は新コンビの福永祐一騎手を背に重賞2勝目を狙う。

 この他には、デビュー3連勝で毎日杯(G3)を制したピースオブエイト(牡3歳、栗東・奥村豊厩舎)、今年はリステッド競走2勝を含めて4戦3勝と勢いがあるアルサトワ(牡5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)、重賞2勝のザダル(牡6歳、美浦・大竹正博厩舎)などが出走を予定している。

 秋のマイル路線を占う一戦は、22日の15時45分に発走予定だ。

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