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キタサンブラック、現実味増す「中央G1競走8勝」の大記録! 武豊とともにジンクスを打ち破る

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 3分12秒5。今年の天皇賞・春(G1)で叩き出されたタイムは、殊の外大きな意味を持つ。

 4月30日の同レース、サトノダイヤモンドとの「世紀の対決」となったレースは結局、キタサンブラックの一人舞台で終わった。ハイペースを道中2番手で追走し、最後の直線で先頭に立ってからは追いすがるライバルを見事に振り切った。

 枠の差があったにせよ、最後の最後もがきながら2着シュヴァルグランを捉えきれなかったサトノダイヤモンドとは対照的な、圧巻の勝利。タイムは2006年にディープインパクトが作ったレコードを0.9秒更新するものだった。

 レース前から、キタサンブラックに対し「ディープインパクト」の名前が出ることがあった。2006年以降、同レースで1番人気で勝利した馬は10年間なし。キタサンブラックは連覇を狙う存在として、ジンクス上の「大きな壁」と対峙していた。

 しかし、キタサンブラックはディープインパクト以来のジンクスを破ったどころか、タイム上ではあの伝説の名馬を「超える」結果を出したのである。武豊騎手も「当分更新されないだろうと思っていた」と語ったタイムだけに、今回のキタサンブラックの走りには鞍上ですら驚いたのかもしれない。

 ジンクスに強い馬でいえば、2000年の年度代表馬テイエムオペラオーが思い浮かぶ。天皇賞・秋における「12年連続1番人気敗退」をあっさりと覆した姿が印象的だ。同馬はその年8連勝で史上唯一の古馬王道G1グランドスラムを達成している。

 キタサンブラックの今回の勝利も、テイエムオペラオーの破ったジンクスに負けず劣らずのものがある。秋には凱旋門賞挑戦の可能性が高いだけにグランドスラムは無理かもしれないが、まだまだG1タイトルを積み上げる可能性は高い。

 そこで出て来るのが、JRA史上初の「芝G1競走8勝」の大記録だ。

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