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【ジャパンC(G1)展望】今年は外国馬!? 「5連勝中」凱旋門賞馬弟が参戦!

【ジャパンC(G1)展望】今年は外国馬!? 「5連勝中」凱旋門賞馬弟が参戦!

 いよいよ秋の東京開催も最終週。27日には第42回ジャパンC(G1)が行われる。

 アーモンドアイら三冠馬3頭が激突した2年前や、4世代のダービー馬がそろった昨年に比べるとやや小粒な印象はぬぐえない。それでも今年は海外から4頭が参戦予定で、久々に国際色豊かなレースとなりそうだ。

 昨年の日本ダービー(G1)を制したシャフリヤール(牡4歳、栗東・藤原英昭厩舎)が、同じ東京芝2400mの舞台で復権をもくろむ。

 エフフォーリアとの激戦をハナ差で制した大一番から1年半。その後は5戦して勝利を収めたのはドバイシーマC(G1)だけと苦戦している。

 前走の天皇賞・秋(G1)はイクイノックスに次ぐ2番人気に支持されるも、好位追走から直線伸びを欠いての5着。戦前から大目標はジャパンCといわれていたが、やや不甲斐ない敗戦にも映った。

 それでもひと叩きされ、状態が上向いているのは間違いないだろう。17日の1週前追い切りでは、栗東の芝コースで僚馬のプライムフェイズ(3勝クラス)と併せ馬。シャフリヤールが追走する形で直線を向くと、並ぶ間もなく交わし去る圧巻の瞬発力を見せた。

 馬なりで軽快な脚さばきで最後は2馬身先着。藤原調教師が「やっとベストの条件で走れる」と待ちわびていた舞台。昨年のジャパンCはコントレイルとオーソリティに後れを取っての3着だったが、1コーナーの不利も大きかった。今年のメンバーなら戴冠に最も近い存在となる。

 鞍上を務めるのは今回が4戦連続コンビとなるC.デムーロ騎手だ。ジャパンCは過去3回騎乗して、4着が最高着順で、東京芝2400mも通算「0-1-2-8」とあまり相性がいいとはいえない。それでも先日のエリザベス女王杯(G1)を制したように、ここ一番で力を発揮できるか。

 ダノンベルーガ(牡3歳、美浦・堀宣行厩舎)は、20日時点で出否は未定。もし出走すれば3歳牡馬の代表としてシャフリヤールと1番人気を争う可能性もある。

 前走の天皇賞・秋はイクイノックスには完敗を喫したものの、逃げ粘ったパンサラッサと首差。シャフリヤールには2馬身半先着しており、同馬との斤量差も引き続き2kgあるなら、再びダノンベルーガが先着しても不思議はない。

 ただし、2ハロンの延長がややマイナス材料になり得る。堀調教師は天皇賞・秋直前の共同インタビューで「国内のG1レースの中では、最も今回のレースに適性があると思っています」と発言しており、陣営が考えるベストの距離は2000mだろう。

 ダノンベルーガが本格化するのはおそらく来年以降。それでも、もし陣営が出走にゴーサインを出せば、上位争いは必至だ。出走なら鞍上は、もちろん川田将雅騎手が務める。ジャパンCには過去9回騎乗して「0-1-3-5」と勝ち切れていないが、複勝率は44.4%と高い。人馬ともにジャパンC初制覇が懸かる。

 今春は2勝クラスを走っていたヴェラアズール(牡5歳、栗東・渡辺薫彦厩舎)は、近年屈指の上がり馬として大一番を迎える。

 この馬にとって最大の転機となったのはダートから芝路線への転向だった。

 デビューからダートだけを使われていたが、17戦目となった今年3月の淡路特別(芝2600m)で初めて芝を走り一発回答。続く3勝クラスでは2戦連続3着と足踏みしたが、6月のジューンS(3勝クラス)でブレークアップに完勝すると、4か月ぶりの実戦となった京都大賞典(G2)で大外一気の末脚を炸裂させ、重賞初出走で勝利を挙げた。

 芝では5戦3勝の戦績で、上がり3ハロンは全てメンバー最速。東京2400mも2度経験しており、コース適性もクリア済みだ。

 近4走は全て異なる騎手で結果を残していたが、今回はR.ムーア騎手との新コンビが決定。ジャパンCは実に14度目の騎乗で、13年にジェンティルドンナで優勝、15年には7番人気ラストインパクトで2着している。数か月前までは無名だったエイシンフラッシュ産駒を勝利に導くことはできるか。

 体調次第だがデアリングタクト(牝5歳、栗東・杉山晴紀厩舎)も出てくればチャンスはある。前走のエリザベス女王杯は1番人気に推されたが、いいところなく6着に敗れた。今回は主戦の松山弘平騎手からT.マーカンド騎手への乗り替わりが大きなポイントになりそうだ。

 府中の2400mは2年前にオークス(G1)を制し、その秋には“世紀の三冠馬対決”で3着に入った舞台。中1週のハードなローテーションで、かなり人気を落としそうだが、このコースなら奇跡の復活があっても驚けない。

 昨年のオークス馬ユーバーレーベン(牝4歳、美浦・手塚貴久厩舎)も不気味な1頭だが、こちらはデアリングタクト以上に成績は低迷している。オークスの後は6連敗中で、最高着順も5着と浮上の兆しが見えていない。

 太目残りだった札幌記念(G2)から22kg絞って臨んだ前走の天皇賞・秋は、後方から脚を伸ばすも8着まで。2ハロン延長はプラスとなりそうだが、巻き返しはなるか。

 1年前まではローカルのハンデ重賞を転々としていたボッケリーニ(牡6歳、栗東・池江泰寿厩舎)。今年に入ってからはG2を4戦して全て馬券圏内に入る好走を続けている。

 前走・京都大賞典はヴェラアズールには突き放されたが、2戦2勝の東京コースなら逆転があってもおかしくはない。

 6歳にしてG1初挑戦のボッケリーニに対し、これがG1・5戦目となるのが同じ池江厩舎のヴェルトライゼンデ(牡5歳、栗東・池江泰寿厩舎)だ。

 ホープフルS(G1)2着、ダービー3着などG1でも好走経験はあったが、重賞Vを飾ったのは2走前の鳴尾記念(G3)が初めて。前走のオールカマー(G2)は7着に敗れたが、「1-1-1-0」の左回りで一変の可能性もある。

 外国馬は6頭が特別登録を行ったが、エリザベス女王杯で惨敗したマジカルラグーンは回避、ブルームが来日を取りやめたため、今のところ4頭が参戦予定だ。

 最有力はオネスト(牡3歳、仏・F.シャペ厩舎)か。7月のパリ大賞(G1)をまずまずの速い時計で制覇したのは好材料。父も日本で成功しているフランケル産駒だけに侮れない存在になりそうだ。

 ドイツから参戦のテュネス(牡3歳、独・P.シールゲン厩舎)は、半兄が昨年の凱旋門賞(G1)を制したトルカータータッソという良血馬。デビュー戦で2着に敗れたが、そのあとは5連勝中と勢いもある。

 他には、昨年のジャパンCでユーバーレーベンに先着する5着に好走したグランドグローリー(牝6歳、仏・G.ビエトリーニ厩舎)、ニエル賞(G2)でドウデュースを破ったシムカミル(牡3歳、仏・S.ワッテル厩舎)の2頭も1着賞金4億円を狙いに来日。

 今年のジャパンCはシャフリヤールがダービー馬の意地を見せるのか、それとも上がり馬のヴェラアズールが豪脚を見せるのか。馬場次第では外国馬が急浮上する可能性もある。注目の一戦は27日の15時40分に発走予定となっている。

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