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阪神JFにチーム・タイトルホルダーが送り込む「第二のレシステンシア」

阪神JFにチーム・タイトルホルダーが送り込む「第二のレシステンシア」の画像1

 11日に行われる2歳女王決定戦・阪神JF(G1)。出走登録がある29頭の中で上位人気に推されそうなのが鋭い瞬発力を持つラヴェルとリバティアイランドの2頭だ。

『netkeiba.com』の予想オッズでは、前哨戦のアルテミスS(G3)でワンツーを決めたこの2頭が1番人気を争う展開。前走はいずれも中団後方から東京の長い直線で鋭く伸びており、今回も前走の再現を演じる可能性は十分あるだろう。

 人気でこの2頭に続くのは、ウンブライルとドゥーラだ。前者は“2強”と同じく2戦2勝、後者は3戦2勝という戦績を残しているが、出走したすべてのレースで上がり3ハロン時計が最速という共通点も持つ。

 直線の決め手比べになりやすい阪神外回りコースなら、これら末脚自慢の“人気馬”が上位入線を果たすシーンを思い描いているファンも少なくないはずだ。

 一方で、登録馬の中に逃げ馬が多数いるのが今年の阪神JFの特徴でもある。前走で逃げ切り勝ちを収めた馬だけでも5頭いるが、うち2頭は14分の3の抽選対象。これら逃げ候補の出否次第でレースの流れも決まってくるだろう。

チーム・タイトルホルダーが送り込む「第二のレシステンシア」

阪神JFにチーム・タイトルホルダーが送り込む「第二のレシステンシア」の画像2
横山和生騎手 撮影:Ruriko.I

 そんな逃げ馬の中で最も注目すべき存在といえそうなのが、横山和生騎手とのコンビで参戦予定のサンティーテソーロ(牝2歳、美浦・栗田徹厩舎)である。

 栗田厩舎×横山和騎手といえば、2週間後に行われる有馬記念(G1)で有力視されるタイトルホルダーと同じ。関東の厩舎&騎手ながら阪神コースでの勝ち方を熟知している点も見逃せない(タイトルホルダーのG1・3勝は全て阪神コースでのもの)。

 そんな「チーム・タイトルホルダー」が送り込むサンティーテソーロは、デビュー戦こそ原優介騎手を背に2番手から競馬を進め3着に敗れたが、逃げた過去2戦(未勝利、サフラン賞)は最後まで後続に影をも踏まさぬ逃亡劇を演じている。

 特に鮫島克駿騎手が手綱を取った前走・サフラン賞(1勝クラス)はポンとゲートを飛び出すと、楽にハナを奪い、3ハロン目から12秒0-12秒1-12秒0の理想的な平均ラップを刻んだ。勝ちタイムの1分35秒1は、2年前の覇者サトノレイナスより0秒1速く、過去2戦ともにハナを切ったにもかかわらず、上がり最速をマークしている点も高く評価すべきだろう。

 ただし、阪神JFは簡単に逃げ切れるようなレースではないことは周知の事実。コースが改修され、外回りコースで行われるようになった過去16年で逃げ切り勝ちを収めたのは3年前のレシステンシアしかおらず、馬券に絡んだのも他に06年2番人気3着のルミナスハーバーがいるだけだ。

 逃げ馬には鬼門ともいえる2歳女王決定戦でサンティーテソーロはどんな競馬を見せてくれるのか。『netkeiba.com』の予想オッズで9番人気の伏兵がレシステンシアのような大仕事をやってのけても不思議ではない。

中川大河

中川大河

競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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