GJ > 競馬ニュース > 「幻の三冠牝馬」の娘が見据えるのは桜花賞(G1)より先! 打倒リバティアイランドの「秘密兵器」は使い分けで確勝期す? 立ちはだかるのは無敗の良血馬
NEW

「幻の三冠牝馬」の娘が見据えるのは桜花賞(G1)より先! 打倒リバティアイランドの「秘密兵器」は使い分けで確勝期す? 立ちはだかるのは無敗の良血馬

「幻の三冠牝馬」の娘が見据えるのは桜花賞(G1)より先! 打倒リバティアイランドの「秘密兵器」は使い分けで確勝期す? 立ちはだかるのは無敗の良血馬の画像1

 9日、阪神競馬場では牝馬クラシックの初戦、桜花賞(G1)が開催される。断然人気が予想される昨年の2歳女王リバティアイランド、シンザン記念(G3)を鋭い末脚で突き抜けたライトクオンタムも歴代最多5勝の桜花賞男、武豊騎手が鞍上。先週の大阪杯(G1)をジャックドールで制して好調なだけに両馬の対決は楽しみだ。

 春のG1シーズンが本格的な到来を告げたこともあり、桜花賞に大きな注目が集まるのは当然ながら、同日の9R忘れな草賞(L)も後のG1馬を輩出する出世レースとしても知られている。

 桜花賞に除外や賞金不足で出られなかった馬達が、出走することが多いこのレースは、“残念桜花賞”とも呼ばれるものの、芝2000mを舞台に争われるため、距離が2400mに延びるオークス(G1)で本領を発揮する馬にとっては好都合だろう。中でも血統的に将来性を感じさせるのは、ミッキーゴージャス(牝3、栗東・安田隆行厩舎)だ。

 本馬の母ミッキークイーンは、3分の2の抽選に漏れた桜花賞で無念の除外。忘れな草賞からオークス、秋華賞(G1)を制して牝馬二冠を達成した名牝である。桜花賞への出走が叶わなかっただけに幻の三冠馬と呼ぶ声もあった。

 娘のミッキーゴージャスもまた、母と同じく忘れな草賞に登録していたため、非常に楽しみにしていたのだが、木曜の出馬確定を確認したところ、土曜中山の7R(1勝クラス・芝1800m)に戸崎圭太騎手とのコンビで出走予定となっていた。

 経験馬相手に5馬身差で楽勝したデビュー戦は秀逸な内容だっただけに、相手関係に不都合はないと思われたが、おそらくオーナーサイドの意向によるものと推測される。野田みづきオーナーは、忘れな草賞にミッキーツインクルも登録しており、2頭出しの可能性があった。それぞれを別のレースに使い分けしてきたということは、1頭でも勝てると判断したのだろう。

 ただ、2頭出しならよりチャンスが大きかったのに対し、ミッキーゴージャスを回避させたことは、陣営にとって誤算となるかもしれない。

立ちはだかるのは無敗の良血馬

 なぜなら同じレースに、特注の素質馬も出走を予定しているからだ。それはミッキーツインクルと同じく1戦1勝で挑むマスクトディーヴァ(牝3、栗東・辻野泰之厩舎)のことだ。今年1月中京のデビュー戦は、重馬場で逃げ先行馬が上位に粘り込む展開をものともせず、後方から上がり最速の脚で先行勢を撫で切った。

 最近復調を見せている社台ファームが、吉田隼人騎手から横山武史騎手に鞍上を替えてきたのも勝負度合いの強さだろう。それ以外にもリスグラシューの近親ラレーヌデリスや前走を楽勝したトリオンファルマンなども不気味な存在だ。

 ミッキーツインクルの能力が高いことは確かだが、オーナーサイドにとってミッキーゴージャスの回避が裏目となる可能性が十分にあることにも留意しておきたい。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

「幻の三冠牝馬」の娘が見据えるのは桜花賞(G1)より先! 打倒リバティアイランドの「秘密兵器」は使い分けで確勝期す? 立ちはだかるのは無敗の良血馬のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

5:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 【日本ダービー】武豊「何とか間に合いました」キタサンブラック弟と挑む最多7勝目…乗り替わりでも不気味なエコロヴァルツの底力
  2. 【NHKマイルC】“アスコリピチェーノVSジャンタルマンタル”仁義なき社台グループの頂上決戦に決着をつける不気味な伏兵!
  3. 【宝塚記念】今年のグランプリは「超ハイレベル」の一戦?リバティアイランド、ドウデュースら「最強メンバー」が激突も
  4. 【NHKマイルC】C.ルメール「一鞍入魂」アスコリピチェーノと必勝態勢!オークス、日本ダービーも騎乗馬決定か…シックスペンスとはコンビ解消
  5. 【日本ダービー】「芝未勝利馬」の参戦視野に懐疑的な声? 無傷の4連勝でダービー挑戦も「シンガリ」に敗れたサクセスブロッケンの記憶
  6. 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
  7. 藤田菜七子「日本ダービー騎乗」は幻に!? 武豊シュガークン×エコロヴァルツ「究極の二者択一」ダービー鞍上問題はスピード決着
  8. 「うまく力を出せた」2年目女性騎手が2ヶ月ぶり白星! 「負担重量の注意義務」を怠り戒告処分も…翌日1Rで名誉挽回の好騎乗
  9. 【NHKマイルC】父は名マイラー、母もマイルG1馬の「黄金血統」、前走惨敗で評価急落も…注意しておきたい激走候補2頭
  10. 【NHKマイルC】ファンの興味は「15番枠」が1番人気?固唾をのんで待つ運命の枠順発表…ただの偶然で済まされない「幸運」を手にするのはどの馬か