今がピーク!? 絶好調のレジェンド武豊「大好物」京都競馬場リニューアルオープンで迎えるのは何度目の全盛期か
先週、土曜日のアーリントンC(G3)は、5番人気のオオバンブルマイ(牡3、栗東・吉村圭司厩舎)が優勝。同馬は来月のNHKマイルC(G1)に出走予定で、本番に向けて視界良好だ。
そして、鞍上の武豊騎手は先日の大阪杯(G1)に次ぐ今年5度目の重賞制覇を飾った。
これはC.ルメール騎手の4勝を超え、川田将雅騎手と並ぶ現在の最多タイの数字であるが、注目すべきは騎乗馬の質の違いである。
今年の重賞レースにおける川田騎手の平均人気は2.7番人気。全18レースのうち10レースで1番人気に騎乗しており、騎乗馬の質は極上だ。また、ルメール騎手の平均人気は3.0番人気であり、こちらも人気馬に騎乗している。
一方、重賞レースにおける武豊騎手は平均5.6番人気で、1番人気での騎乗は全20レースのうち2回のみ。騎乗馬の質としては、川田騎手&ルメール騎手と比べはるかに劣る。
その中で重賞5勝をあげトップタイなのだから、今年の武豊騎手が素晴らしい成績を残していることがわかる。近年は年間の重賞勝利数が1ケタで推移していたが、2017年以来の年間2ケタ勝利も視野に入っているはずだ。
先日の『ウイニング競馬』(テレビ東京系)でのインタビューで冗談交じりに「今がピークですね」と語っていたが、今年の活躍ぶりを見れば思わず頷いてしまいたくなる。
そんな武豊騎手にさらなる追い風をもたらしそうなのが、今週からはじまる京都競馬場のリニューアルオープンだ。
というのも武豊騎手は「京都の鬼」と称されるほど、この京都競馬場で多くの勝利をあげている。通算1381勝は自身の競馬場別で最多の勝利であり、京都開催があった直近の3年間(2018~2020)でも最多の79勝をあげている。デビュー以来、常に京都を最も得意としていると言ってよいだろう。
また、競馬場別の重賞勝利数も91回で最多。京都大賞典(G2)9勝、天皇賞・春(G1)8勝、エリザベス女王杯(G1)4連覇など、今後塗り替えることが不可能といえる偉業が並んでおり、京都のビッグレースでは他の追随を許さない。
大ベテランの域に達した武豊騎手であるが、リーディングジョッキーの座は後輩達に譲っているものの、大舞台での存在感はまだまだ健在。リニューアルオープンする京都競馬場で、絶好調の勢いそのままにさらに勝ち星を増やしていくことができるだろうか。
何度目かわからないが、今年の武豊騎手はまたしても“全盛期”を迎えるかもしれない。
PICK UP
Ranking
23:30更新- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- 武豊ドウデュースに「最強刺客」立ちはだかる…今年のジャパンCで「外国馬は消し」が危険すぎる理由
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!