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東大式必勝馬券【NHKマイルC予想】狂乱の大阪万博、そしてA・T対決! 前身NHK杯であった頂上決戦に日本中が湧いた

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 6週連続、春のG1。ゴールデンウィーク最終日の5月7日は3歳ベストマイラー決定戦、第28回NHKマイルCだ。

 かつては単に「NHK杯」の名のダービートライアル。NHKのTV放送が始まった昭和28年の第1回はボストニアン、以降マーチス、ヒカルイマイ、ハイセイコー、カブラヤオーらが優勝馬に名を連ねる。

 今では信じられないが、みな皐月賞馬でダービー前のもうひと叩き。昔の名馬はタフネスだった。

 最も記憶に残るのが、大阪万博の1970年。東のアローエクスプレス=朝日杯、西のタニノムーティエ=阪神3歳Sが3歳時(当時表記)から評判を呼び、明けて4歳の「A・T対決」に日本中が湧いた。

 スプリングS、続いて皐月賞は西のタニノムーティエがアローエクスプレスを下し、東の雄としてもう負けられないアローの若き馬主・伊達秀和氏はNHK杯出走を宣言、タニノのオーナーブリーダー谷水信夫氏(ウオッカの馬主・雄三氏の父)は回避せず受けて立った。

 結果はアローが先行策でゴールまで押し切りタニノを2馬身半退け一矢報いるのだが、肝心の本番・日本ダービーではアローは42%の単勝支持を受けるも直線で大失速し、まさかの5着。タニノが2冠を達成し日本競馬史に残る「A・T対決」はまたもTに凱歌が。

 今思うにアローは大型のスピード馬。2400mはキツかったのか。A・T対決は、その年の秋も続くのだがTは喘鳴症(ノド鳴り)を発症して秋初戦の朝日CCを大差の殿負け、3冠目の菊花賞では4コーナーで先頭を窺い観客を沸かせるも直線大失速の11着。一方、Aは1番人気に支持されるも距離の壁か9着敗退。

 狂乱の大阪万博も閉幕したこの年の秋風は、私の半生で最も冷たかったと言っていい。

 そんなNHK杯は1996年からG1「NHKマイルC」となり、凱旋門賞2着エルコンドルパサー、米国生まれのまさに“黒船”クロフネ、ダービーとの変則2冠をレコード制覇のキングカメハメハら歴史的名馬を産んでいる。

 だが、近10年の優勝馬からはミッキーアイル、アドマイヤマーズくらいしか“その後のG1馬”が出ていない。今年の出走馬には当レースだけに終わらず、今後の一層の奮起を期待したい。

 この辺で「東大馬券王の大よそー」に移ろう。

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 フルゲート18頭だが1勝馬も抽選で出られるという近年稀な低レベル。牝馬の桜花賞は3勝馬でも出られなかったぞ!という “女性上位”の中、トライアルNZT2着のウンブライル(兄はマイル王ステルヴィオ)、桜花賞7着でも女傑リバティアイランドに0.8秒差のシングザットソングの牝馬2頭にどうしても目が行く。うまくいけば2頭、少なくともどっちかは3着以内に突っ込んでくるだろう。

 トライアル勝ちのエエヤン、オオバンブルマイが人気を集めそうだが、前者は東京を2戦していいところなしの2敗、後者は雨中の豪脚後の疲れとやや不安だ。この“珍名”がG1の歴史に残るのかな~。

 それなら、先週7勝絶好調のD.レーンが操るカルロヴェローチェが、ファルコンS2着という臨戦過程も20年のラウダシオンっぽくて面白い。そして、東京マイルで出遅れて追い込み勝ち、中山マイルで逃げて圧勝のクロゼイロドスル。新馬戦2着だったが、勝馬はリバティアイランド。東大馬券の鉄則では「新馬戦で名馬と戦った馬は出世する」だ。

 結論はエエヤン、オオバン、カルロ、クロゼイ1着から牝馬2頭の2(3)着、3(2)着に手広くの3連単。そして牝馬2頭軸の3連複も。ここで読者の皆様にお詫びだが、30日の天皇賞・春、まさかの時の馬券で特注のシルヴァーソニックとジャスティンパレスの2頭軸、もちろん2年連続2着で注目のディープボンドへも流して三連複13570円を見事に頂戴してしまった。

 人気馬が飛ぶと着穴同士の三連複は存外な配当になる。NHKマイルCもガッチリ当てて受信料の足しにしたい。

尼崎昇

尼崎昇

初めて見たダービー馬はタニノハローモア。伝説的な名馬の走りをリアルタイムで見てきた筋金入りの競馬通は「当たって儲かる予想」がモットー。過去に東京大学で競馬研部長をつとめ、スポーツ新聞やラジオ解説を担当した勝負師の素顔は「隣の晩ごはん」や「おもいッきりテレビ」などの大ヒット番組を手掛けたキー局の敏腕プロデューサー。德光和夫、草野仁ら競馬界の著名人との親交もあり、競馬談義を繰り広げる仲である。

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