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「馬の力で勝った」今村聖奈の30日騎乗停止で「大躍進」は藤田菜七子でなく、あの若手!? 今年3勝の2年目新人が「1日3勝」の固め打ちに至った背景

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「馬の力で勝った」今村聖奈の30日騎乗停止で「大躍進」は藤田菜七子でなく、あの若手!? 今年3勝の2年目新人が「1日3勝」の固め打ちに至った背景の画像1
藤田菜七子騎手

 まさに“左うちわ”の30日間となるか。

 13日、新潟競馬場で行われた6R・3歳未勝利は、4番人気のサンスレッドが逃げ切って勝利。鞍上の藤田菜七子騎手は、約1か月ぶりの勝利となる今年4勝目を挙げた。

「本当にゲートが上手な馬で、ポンと出られるのがいいところです」

 そんな鞍上の言葉通り、好スタートを決めたサンスレッドは敢然とハナを主張。すんなりとレースの主導権を握ることに成功すると、そのまま脚色は衰えず、最後は2着馬に3馬身差をつける完勝だった。

 今月、スマートフォンの不適切使用により、6名の若手騎手が30日間の騎乗停止になるという前代未聞の事態に揺れた競馬界。女性騎手らの騎手控室等での出来事ということもあって、今村聖奈騎手や永島まなみ騎手といった人気ジョッキーが軒並み処分対象となる中、女性騎手で唯一、処分対象にならなかった藤田騎手を称賛する声が相次いだ。

 そんな経緯がある中での藤田騎手の勝利とあって、レース後の歓声も一際大きかったようだ。SNSなどでも「やっぱり逃げたら上手い」「ナイス騎乗!」「ちゃんとやってる人が報われて嬉しい」「ここで菜七子が勝つのは意義深い」など、やはり“あの一件”を意識したコメントも多く見られた。

 また、中には「今のうちに勝ち星量産してほしい」「今回の一件は菜七子復活のきっかけになるはず」と“鬼の居ぬ間に洗濯”ではないが、他の女性騎手の不在が藤田騎手の復調に繋がるのではという声もあった。

 ただ、確かに4勝目をもたらしたサンスレッドは過去に永島騎手が騎乗した馬だが、今年1月から4戦続けて藤田騎手が騎乗していることからも、今回の永島騎手の騎乗停止とは関係なさそうだ。ちなみに藤田騎手の今週の騎乗馬の中で、騎乗停止中の6名が前走騎乗していた馬はいない。

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西塚洸二騎手 撮影:Ruriko.I

 その一方、今回の一件で大きな追い風が吹いているのが、2年目の西塚洸二騎手のようだ。

「自分は上手く乗れませんでしたが、最後は馬の力。よく差し切ってくれたと思います」

 藤田騎手が待望の4勝目を挙げた6Rの1つ前の新潟5R。本人のコメント通り、決して満足いく騎乗ではなかったものの、2番人気ホールネスで今年6勝目を飾ったのが西塚騎手である。

 先週まで今年3勝の藤田騎手だったが、同じく3勝と苦戦が続いていた西塚騎手。しかし、この日は1Rで幸先良く4勝目を飾ると、3Rで5勝目。そして5Rで6勝目と一気に藤田騎手を突き放している。

「今年2月一杯で福永祐一騎手が引退した際、誰が『小原軍団』に入団するのか注目されていましたが、見事その枠に入ったのが西塚騎手でした。

トップジョッキーだった福永騎手の“代わり”ということで少し意外でしたが、そこに同じく『小原軍団』の今村騎手の騎乗停止が重なった影響もあって、西塚騎手の騎乗馬が一気にグレードアップ。今村騎手はここのところ新潟に参戦していましたから、おそらく本来であれば彼女が騎乗予定だった馬も何頭か回ってきているかもしれませんね」(競馬記者)

「小原軍団」といえば、敏腕エージェントの小原靖博氏が騎乗仲介人を務めるジョッキーたちのことだ。福永騎手こそ引退したが、今でも岩田康誠騎手や岩田望来騎手、そして今村騎手といったトップジョッキーたちが所属しており、エージェントを代表する存在といえるだろう。

 記者曰く、西塚騎手はそんなエリート集団に加入しただけでなく、現在は関西の大御所・藤原英昭厩舎から「強烈なバックアップを受けている」という。

 ちなみに西塚騎手が初めて藤原厩舎の馬にレースで騎乗したのは4月9日の阪神4Rだったが、それまで1、2番人気はゼロ。72鞍に騎乗して54鞍が10番人気以下という非常に苦しい状況だった。

 しかし、藤原厩舎+小原軍団のバックアップで状況が一変。この日の3勝は1番人気こそなかったが、2番人気が2頭、3番人気が1頭とチャンス十分の馬だった。

 いよいよ、今村騎手ら6名の若手騎手不在の期間が始まった今週末の競馬。待望の4勝目を飾り、ようやく復調のきっかけを掴んだ藤田騎手に期待と注目が集まる中、思わぬ転機が訪れた2年目ジョッキーの「バラ色の1か月」が幕を開けた。

GJ 編集部

GJ 編集部

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