C.ルメール「首位固め」に準備着々…元ダービー馬候補のドゥラメンテ産駒、秋華賞(G1)の秘密兵器が「重賞殴り込み」に待ったなし
今年のリーディングジョッキーは絶対に譲れない。
C.ルメール騎手が絶好調だ。先々週18日の開催終了時点で首位の川田将雅騎手に1勝差の71勝と迫っていたが、土日あわせて6勝を挙げた先週末の開催でついに逆転した。
勿論、ライバルの川田騎手も手をこまねいていた訳ではない。ただ、計13鞍のうち1番人気5頭、2番人気5頭、3番人気2頭という充実の布陣で迎撃態勢を整えたものの、1勝しか挙げられなかったことは誤算だったに違いない。
ルメール騎手が77勝で川田騎手が73勝の4勝差となった中で、宝塚記念(G1)でもトリッキーな阪神芝2200mをイクイノックスで見事に優勝したルメール騎手。この勢いで“首位固め”といきたい名手を支える期待馬たちが、好結果を残していたことにも触れておきたい。
まずは、土曜東京のメイン・江の島S(3勝クラス)を快勝したドゥラドーレス(牡4、美浦・宮田敬介厩舎)だ。
3歳時にダービー馬候補といわれた素質馬は、当然の如く圧倒的な1番人気の支持を集めて出走。14頭立て芝2000mのレースで、逃げ馬が1000m通過62秒4の超スローペースに落とした展開を、最後の直線で11番手の後方から上がり最速33秒1の鬼脚を披露して楽々と差し切った。
「馬群の中から余裕をもって抜け出したのだから見事です。4着に敗れた昨年の菊花賞(G1)以来、8か月ぶりの休み明けでしたが全く問題なかったですね。血統的にも産駒が大活躍中のドゥラメンテが父と将来性は抜群です。
あえて課題を挙げるとしたら不器用なところでしょうか。ルメール騎手は上手く捌いていましたが、これまで後方からの競馬で脚を余す勿体ないレースもありました。今回が初騎乗ながら満点回答を出した手腕はさすが。おそらく次走でもコンビ続行が濃厚ですね」(競馬記者)
遅れてきた大器にルメール騎手も「上のクラス、重賞に行ける馬です」と太鼓判。秋が楽しみになる圧勝劇といえるのではないか。
もう1頭、秋のクラシックを見据える期待馬も好結果を残していた。
それは日曜東京の7Rを快勝したブレイディヴェーグ(牝3、美浦・宮田敬介厩舎)である。
秋華賞(G1)の秘密兵器が「重賞殴り込み」に待ったなし
こちらは前走でルメール騎手が騎乗して6馬身差の勝利を収めていた馬だが、ルメール騎手が阪神の宝塚記念にイクイノックスと参戦することもあってか、この日は戸崎圭太騎手が騎乗。11頭立て芝2000mを最後の直線で6番手から突き抜け、2着馬に3馬身半差の圧勝を決めた。
「勝ちっぷりも鮮やかでしたが、評価したいのは1分57秒9の勝ちタイムです。時期は違えど、こちらは今年の東京開催で3番目に速い時計。上の2つが3勝クラスの1分57秒7と1分57秒8だったことを思えば、1勝クラスの馬としては破格でしょうね。
しかもレースはスローペースだった訳ですから、この時計はブレイディヴェーグ自身がラップを押し上げた結果ともいえます。父ロードカナロア×母父ディープインパクトの血統も魅力十分。秋華賞(G1)に間に合うようなら秘密兵器になりそうな1頭ですよ」(同)
スランプに陥った昨年はリーディングでも5位と低迷したが、今年はいつものルメール騎手が戻ってきた。
いずれも高い素質を評価されている馬だけに、秋の重賞戦線に殴り込みも待ったなしといったところ。結果を残している騎手にいい馬が集まるのは当然としても、2年ぶりの王座奪回に向けて着々と準備が進んでいると考えていいだろう。
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