【スプリンターズS(G1)】何故「絶好調」ナムラクレアは敗れたのか。レース後、調整過程に起こった変革。まさかの5着に終わった昨年の裏事情とは
10月1日に中山競馬場で行われる秋の短距離王決定戦・スプリンターズS(G1)には、今年も多士済々なスピード自慢が集った。
今春の高松宮記念(G1)2着馬ナムラクレア、重賞2連勝でサマースプリントシリーズを制したジャスパークローネ、いよいよ本格化の気配を感じる未完の大器アグリとママコチャ、セントウルS(G2)で重賞2勝目を飾ったテイエムスパーダなどなど、この秋のG1戦線開幕を飾るに相応しいハイレベルなメンバー構成になりそうだ。
その一方で、ここ数年「主役不在」と言われているのが、このスプリント路線である。
アジア最強スプリンターとして「龍王」の異名を持ったロードカナロア、2016年、17年のスプリンターズSを連覇したレッドファルクスなど、この路線に確固たる王者が君臨したのも今は昔。ここ数年はずっと群雄割拠の時代が続いており、昨年のスプリンターズSを制したジャンダルムは8番人気の伏兵だった。
豪華メンバーと言われる今年のスプリンターズSの出走馬を見渡しても、実はG1馬は3頭だけ。人気を集めそうな一昨年の覇者ピクシーナイトは香港で大きな落馬事故に巻き込まれてから13着→8着→8着と、かつての輝きを失っている。
次に実績上位に挙がるのは、重賞6勝を誇るメイケイエールだ。チューリップ賞(G2)やセントウルSなど、歴代の勝ち馬に多くのG1馬が名を連ねるハイレベルなレースを勝利。いつG1馬になってもおかしくない強豪だが、如何せん気性面で大きな問題を抱えており、毎回のように主戦の池添謙一騎手が手を焼いていることでも有名だ。
実際に、昨年のスプリンターズSでは1番人気に推されながらも14着に大敗……。三連単46万馬券という大波乱の原因にもなってしまった。さらに今春の高松宮記念でも1番人気で12着と、競馬ファンの信用を大きく失っている状況と言わざるを得ないだろう。
そんな中、今年のスプリンターズSの「キーマン」と言えるのが充実一途のナムラクレアだ。
重賞4勝という実績に加え、春の高松宮記念でも2着に好走。勝ち馬ファストフォースが引退した以上、この秋は本馬がスプリント路線を牽引する立場にある。きっちりと前哨戦を勝ち切った8月のキーンランドC(G3)でも横綱相撲といえる危なげない内容だった。中間も順調で、このままいけば今年の主役は間違いなく本馬ということになりそうだ。
ただその一方で、ナムラクレアにとって最大のネックと言えるのが、2番人気に支持された昨年のスプリンターズSで5着に敗れていることだ。ここまで1200mで馬券圏外に敗れたことがなかった本馬だが、1番人気を裏切ったメイケイエールと共に波乱の要因になってしまったことを覚えているファンも少なくないだろう。
当時を振り返ると、ナムラクレアはまさに「絶好調」という感じだった。
スプリンターズSを前に出走各馬の追い切りをチェックした各スポーツ紙や競馬新聞は、軒並み本馬を高評価。「心身ともに充実」「動き絶好」といった景気の良い文字が並び、管理する長谷川浩大調教師が「思惑通りに来られた。楽しみにしている」と自信を覗かせれば人気になるのも当然か。
実際に、本番では2番人気ながら単勝2.9倍と、2.5倍だったメイケイエールと2強を形成。3番人気のシュネルマイスターが8.5倍だったこともあり、完全に2頭の一騎打ちといった様相だった。
しかし、結果は前述した通りの5着と、馬券圏内さえ確保できない敗戦。メイケイエールには「気性面」という明確な敗因があったが、ナムラクレアが1200mで馬券圏外に敗れたのは、これが初めてだった。
抜群の安定感が売りの本馬に一体「何」があったのだろうか。逆に言えば、この原因がわからない限り、今年のスプリンターズSでもナムラクレアは「危険な人気馬」ということになってしまう。
ここ最近の報道では「普段の雰囲気は言うことないですし、仕上がりは良さそう」という陣営のコメントが掲載されているように、まさに万全といった感じのナムラクレア。
しかし、それは「昨年と同様」であることは前述した通りだ。
無論、陣営が適当なことを言っているわけではないし、競馬は「絶好調」と言われていた馬が簡単に負けたり、逆に「今回は厳しい」と思われていた馬が激走したりするのが日常茶飯事だ。「これも競馬」と割り切ってしまうのは簡単だが、それで勝ち続けられるほど甘くないことは、競馬ファンなら誰もが知るところだろう。
そこで今回編集部は、競馬界に独自の情報ルートを持つ『ホースメン会議』への取材を敢行。ナムラクレアの「本当の状態」、そして「昨年のスプリンターズSの敗因」を伺ってみた。
編集部が数ある競馬情報サイトの中から『ホースメン会議』を取材したことには、明確な理由がある。ナムラクレアの前走にあたるキーンランドCで本馬を本命視し、予想を見事に的中させているからだ。『ホースメン会議』ほど、今年のスプリンターズSの「最有力馬の現状」を正確に把握できているところは他にないと考えた。
――まずは先月のキーンランドCの的中、おめでとうございます!
『ホースメン会議』関係者のNさん(以下、Nさん):ありがとうございます。
――創業42年を誇る業界の老舗として、長年多くの競馬ファンに愛されている『ホースメン会議』さんですが、今年の夏競馬の調子はいかがでしたか?
Nさん:毎年、この時期は難しいレースが続くのですが、おかげさまで今年も多くの会員様にお喜びいただくことができ、まずはホッとしている次第です。
――今月の新潟記念(G3)では、三連単22万1290円の特大万馬券を的中させたとか……。
Nさん:はい、幸い多くの会員様からお喜びの声を頂戴することができました。
――さすがですね! その辺りのお話もじっくりお伺いしたいところですが、お時間も限られているので、今週のスプリンターズSに出走するナムラクレアについてお聞きします。ズバリ、昨年5着に負けてしまった理由は何なのでしょうか?
Nさん:競馬なので敗因には様々な要素がありますが、強いて挙げるのであれば、昨年のナムラクレア陣営は少し「難しいミッション」に挑戦していました。
――というと?
Nさん:1600mの桜花賞(G1)で敗れたことを機に1200mへ路線変更したナムラクレアですが、始動戦の函館スプリントS(G3)を強い競馬で勝利。一気にスプリント路線の有力候補になったのですが、函館SSを勝ったことで陣営はサマースプリントシリーズ、そして秋のスプリンターズSの両方を狙いに行く選択をしています。
――確かに、函館SSを勝った後には北九州記念(G3)に出走しています。同じ小倉・芝1200mの小倉2歳S(G3)を圧勝していたこともあって1番人気に推されましたが、3着に敗れてしまいました。
Nさん:実は、これには明確な敗因があって……。長谷川調教師も事前に「思っていたよりソフトになった」と話していましたが、最終追い切りが明らかに緩めだったんですよね。いつもなら坂路で53秒を切るような好時計を叩き出すナムラクレアですが、この時は55.2秒。最後まで余裕残しという感じでした。
――もしかして、その先のスプリンターズSも見越して……。
Nさん:結果的には、そう言われても仕方ないと思います。
――しかし、3着に敗れはしましたが、ナムラクレアはサマースプリントシリーズを優勝しましたし、スプリンターズS前にも「絶好調」という報道が。そう考えれば難しい状況ではあったにせよ、陣営の選択は上手くいっていたと思うのですが。
Nさん:おっしゃる通りだと思いますし、「絶好調」という報道も決して嘘ではありません。実際に浜中俊騎手が乗った1週前の(栗東坂路4ハロン)49.7秒はめちゃくちゃ速いですし、この馬の自己ベスト。ただ我々からすれば、ちょっと絶好調すぎるというか「反動が怖いな」と思っていました。
――スプリンターズSの時には(状態が)ピークアウトしていたということですか?
Nさん:目に見えないものなので断言はできません。ただ、スプリンターズS後に一息入れて翌年のシルクロードS(G3)で復帰したナムラクレアですが、陣営はその際に「前駆に固さが出た」ということで、これまでほぼ坂路だった調整過程にコース追いを導入しています。
――スプリンターズSの反動というか、目に見えない疲れが出てしまったのかもしれませんね。
Nさん:(スプリンターズSは)内有利のレースの中、外からよく脚を伸ばしていますし、決して状態が悪かったというわけではないと思うのですが、上がり3ハロン最速が33.9秒という中での34.5秒は、キレが身上のこの馬としてはちょっと物足りないと感じました。
――なるほど。その辺りが昨年の敗因の1つということですね。ちなみに今年はいかがですか?ナムラクレアが勝った前走のキーンランドCでは、的中としていますが。
Nさん:夏に1度しか使っていないこともあって、昨年よりも良いと思います。キーンランドCは収得賞金上、勝たなくても問題なかったのですが、事前に函館入り(レースは札幌)する念の入れよう。最終追い切りには、わざわざ長谷川調教師が札幌まで行って騎乗していましたし、関係者からも「得意の距離。洋芝もいい。勝ってスプリンターズSに行く」との情報が。これは「本気で勝ちに来ているな」と……。
――大外から突き抜ける完勝でしたね。
Nさん:いい内容でしたし、浜中騎手も「なんとかG1を獲らせてあげたい」と力が入っている様子でした。
――頑張ってほしいですね。ありがとうございました!
取材後、Nさんに「ナムラクレアで間違いないですか?」と単刀直入に伺ってみたが、「結論は週末を楽しみにしてください」とけむに巻かれてしまった。
というのも、今回のスプリンターズSは秋のG1戦線開幕戦ということもあって、『ホースメン会議』が【厳選3頭】を無料で公開するからだ。
『ホースメン会議』といえば、「競馬予想の神様」とまで称された大川慶次郎氏が、競馬ファンに“確かな情報と的中の喜びを届ける”ため設立した老舗の競馬情報会社だ。
現在は大川氏の弟子である能勢俊介氏を筆頭に、G1ジョッキーの東信二元JRA騎手や、元JRA調教師の内藤一雄氏など多くの“本物”が集結。今回の【スプリンターズS・厳選3頭】も総監督の能勢氏自らが監修するというから驚きだ。
なお、【スプリンターズS・厳選3頭】を見るにあたっては、入会費や年会費といった諸経費が一切掛からない。つまり、ノーリスクで競馬界に深く精通したプロの本気の予想がゲットできるというわけだ。
取材に応じてくれたNさんにも「仮に無料の情報であったとしても『ホースメン会議』のブランドが懸かった予想。手を抜く気はまったくありません」と豪語されれば、この機を逃す手はないだろう。
ナムラクレアが【厳選3頭】に入ってくるのか、それともまったく予想していなかった穴馬が割り込んでくるのか……。今から週末が楽しみで仕方がない。
CLICK→無料公開!【スプリンターズS・厳選3頭】ホースメン会議
※本稿はPR記事です。
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