ソダシでのリベンジ懸かる妹とのコンビ結成、武豊や吉田隼人より白毛一族に縁…川田将雅とママコチャに注目
秋のG1戦線の幕開けとなるスプリンターズS(G1)は、主役不在の混戦模様と予想されている。
中でも注目は、北九州記念(G3)で2着だったママコチャ(牝4、栗東・池江泰寿厩舎)と川田将雅騎手との新コンビが発表されたことだろう。ママコチャは、前々走の安土城S(L)で日本レコードタイとなる1分19秒0(良)で勝利し、前走の北九州記念で1番人気に支持されたが、逃げ切ったジャスパークローネを半馬身差とらえきれなかった。
初重賞制覇にあと一歩届かなかったが、今回の大一番に向けリーディングジョッキーを鞍上に迎えることは本馬にとっても大きなプラス材料。初のビッグタイトル獲得に向け、さらに期待が高まった。
ママコチャは祖母にシラユキヒメを持ついわゆる“白毛一族”の1頭である。白毛一族といえば、今日まで42頭がJRAで出走しており、もっとも有名なのは白毛馬として世界初のG1制覇を成し遂げたソダシだろう。
そのソダシと今年の安田記念(G1)で初コンビを組んだ川田騎手は「これまで一番白毛馬の中で圧倒的な活躍をしているこの馬に跨って、さすがこれだけの成績をあげてきた馬だな、という印象を持ちました」と好感触だったが、レースでは7着と結果を残せなかった。
それだけに妹のママコチャで挑むスプリンターズSは、雪辱を果たしたいところだろう。
武豊騎手や吉田隼人騎手より白毛一族に縁…
もっとも縁が深いのは、そのリーディングジョッキーだった。
かつてソダシの主戦騎手だった吉田隼人騎手は、白毛一族に計7頭、26回(うち10勝)騎乗している。
とはいえ、白毛一族にもっとも騎乗しているのは30回(うち7勝)の川田騎手で、これまで9頭の白毛一族馬とコンビを組み、ホワイトベッセル、マシュマロ、シロニイ、ダノンハーロックの4頭をJRAで勝利に導いている。
中でもシラユキヒメの第2仔であるホワイトベッセルは、今から16年前にJRAにおける“白毛馬初勝利を成し遂げた馬”であり、現在の白毛一族活躍のきっかけとなった。
その背に跨っていたのは、デビュー4年目の若き川田騎手だったことからも、白毛一族とは“もっとも縁のある騎手”といっても良いだろう。
ちなみに白毛馬として初めて重賞を制覇したユキチャンに騎乗したレジェンド武豊騎手でも17回(うち4勝)である。
「これまで、たくさん白毛に乗せていただいてきた中で、今までの白毛とはまったく違う、いい意味で普通の馬といいますか、白毛特有のものがあまり感じられない背中だった」
ソダシの調教後、川田騎手からも白毛一族の特徴を掴んでいる自負が感じられたコメントは何とも心強い。
ただ、これまで白毛一族と重賞だけは縁がないだけに川田騎手には、是が非でもママコチャと初タイトルを掴むことを期待したい。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
関連記事
何故、今村聖奈ではなく富田暁だったのか。単勝112.6倍で初の重賞制覇… 今村聖奈、角田大河ら活躍の裏で2年目「0勝」の大苦戦 池添謙一「イジメですね」オルフェーヴルでも現役最強の座が陥落【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
オールカマー(G2)団野大成「勝っても乗り替わり」の噂に現実味…ノーザンファームの巧みな戦略と恩恵受ける○○の懐事情
「10年連続で秋華賞馬なし!」二冠馬リバティアイランド陣営も回避を決めたJRAローズSの危険な法則、穴馬ズラリ出走で狙うは高額万馬券!!!
イクイノックスVSドウデュース、ジャパンC(G1)に独ダービー馬も参戦か。凱旋門賞の前哨戦を完勝も「むしろ興味がある」あえて日本へ舵を切る“思惑”とは
神戸新聞杯(G2)回避は「第2の心臓」の問題。ベラジオオペラ菊花賞出走の可能性とベラジオ森川幸平社長が明かした胸中、G1勝利「81.8%」将来を嘱望される大器の行方は