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単勝1.8倍マッドクール「謎の58.5キロ」9着惨敗でスプリンターズS(G1)に黄色信号…「どうなんでしょう」事前に調教師も不満タラタラ

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単勝1.8倍マッドクール「謎の58.5キロ」9着惨敗でスプリンターズS(G1)に黄色信号…「どうなんでしょう」事前に調教師も不満タラタラの画像1
撮影:Ruriko.I

 2日、中京競馬場で行われたサマースプリントシリーズ第2戦CBC賞(G3)は、7番人気の伏兵ジャスパークローネ(牡4歳、栗東・森秀行厩舎)が重賞初制覇。第1戦にあたる函館スプリントS(G3)で16着に大敗していたが、鮮やかな変わり身を見せた。

 レース後に波乱の主役となった団野大成騎手が「馬場がずっと前残りだったので脚質は合うと思っていました」と振り返った通り、まさに状況を読んだ作戦勝ち。「勝ってくれたことで、さらに(今後の)選択肢は増えたと思いますし、今後が楽しみになる内容だった」と会心の勝利に大きな手応えを隠さない。

 一方、そんな波乱の一因となってしまい、逆に「今後の選択肢」が減ってしまったのが、単勝1.8倍の支持を集めながら9着に沈んだマッドクール(牡4歳、栗東・池添学厩舎)だ。

 これまで8戦5勝3着3回で馬券率100%とエリート街道を驀進していたマッドクール。ここは秋のスプリンターズS(G1)へ向けて賞金を加算しておきたい一戦であり、G3なら単勝1倍台に推されても不思議ではない実力派だった。

 しかし、この日はレース後に坂井瑠星騎手が「3番手からスムーズな競馬はできました」と振り返った通り、スタートから最後の直線までは順調だったものの、最後の直線で伸びを欠いての9着……。

 ハナを切ったジャスパークローネは逃げ切り、ほぼ同じポジションにいたサンキューユウガが2着と、前の馬に有利な状況だっただけに不可解な敗戦となってしまった。

「どうなんでしょう」事前に池添調教師も不満タラタラ

「坂井騎手も『直線を向くころに手応えがなくなって、脚があがってしまった』とコメントしていましたが、やはり58.5キロの斤量が響いた可能性が高そうです。

実は今回のマッドクールのハンデについては、関係者の間でも『重すぎるのでは』と話題になっていました。というのも2番人気のエイシンスポッターも『3勝クラス1着→G3・3着→OP(L)1着』と近3走の成績がマッドクールと似通っていましたが、あちらは57.5キロ。今年の高松宮記念(G1)で3着だったトゥラヴェスーラでさえ58キロだったからです。

これには(マッドクールを管理する)池添調教師も週中から『どうなんでしょう。謎ですね』と不満タラタラといった様子。それでこの結果ですから、さすがに思うところはあるでしょうね」(競馬記者)

 CBC賞のようなハンデキャップ競走のハンデは、ハンデキャッパーが各馬に等しく勝機を与えようと、競走成績や最近の調子などを資料とし、馬の能力に応じ重量を増減させるものだ。

「私も(近3走の戦績が似ている)エイシンスポッターが57.5キロだったことに対して、マッドクールの58.5キロは酷量に思えました。

ですが、やはり3着に敗れた2走前のシルクロードS(G3)で先着を許したナムラクレア、ファストフォースが今春の高松宮記念で2着、1着だったことや、前走の春雷S(L)で2着に負かしたキミワクイーンが先月の函館SSを勝っていることなどが考慮された可能性がありそうです。

また、今年から全体的に斤量が1キロ上がっていますが、その辺りもハンデキャッパーにとっては難しい判断になったのかもしれません。いずれにせよ、マッドクール陣営にとっては嫌な予感が当たった格好で、少し可哀想なレースになってしまいました」(別の記者)

 無論、今回のマッドクールの敗因がハンデによるものだけではないかもしれないが、ハンデキャッパーも人である以上、その判断が必ずしも正確というわけではないはずだ。今回はハンデ戦の難しさが改めて如実に表れたレースだった。

GJ 編集部

GJ 編集部

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