37年連続勝利の背景に「バンブーメモリー牧場」の徹底した”推し戦略”!? 爆速ビッグドリームが鮮やか6馬身差の大楽勝デビュー!

2日、福島競馬場で行われた6R・2歳新馬は、1番人気のビッグドリーム(牡2歳、栗東・西園正都厩舎)が勝利。2着馬を6馬身引き離す大楽勝で、単勝1.4倍の支持に応えた。
今年もこの血統がスプリント戦線を盛り上げてくれそうだ。
10頭立てで行われた芝1200mのレース。抜群のスタートを決めたビッグドリームは、ハナを主張したパキラ、コパノアルベールを行かせる形の3番手。パキラが早々に脱落すると、4コーナーでコパノアルベールに並びかけ、最後の直線であっさりとパス。その後もどんどん後続を引き離し、独走のままゴールした。
「そこまで追ったわけじゃないけど反応が良かった」
レース後、そうデビュー戦の走りを称えたのは、兄の主戦も務める幸英明騎手だ。1つ上の兄ビッグシーザーは4連勝を飾って、5月の葵S(G3)で1番人気に支持された大物感溢れるスプリンター。残念ながら初の重賞挑戦は3着に敗れたが、今後の短距離路線を担う1頭に数えられている。
そんな兄と同じ父ビッグアーサーは、歴代最強スプリンターと呼び声も高いサクラバクシンオーの直仔。脈々と受け継がれるスピード血統は、令和の時代でも強烈な光を放っている。
「ビッグシーザーの全弟ということで戦前から注目されていた馬ですが、さすがのスピードでしたね。レース後に幸騎手が『調教の通りにしっかり動けました』と振り返っていましたが、栗東のCウッドで行われた直前の追い切りでは6ハロンで76秒台をマーク。これには西園正調教師も『2歳のこの時期に76秒台はなかなか出せない』と驚いていましたね。
最後は流す余裕がありましたし、結局幸騎手はノーステッキでした。初戦から非常に強い競馬が出来ましたし、1200mなら兄と並ぶような活躍が期待できそうです。
ちなみにビッグドリームの勝ち時計1:10.2は、昨秋に兄が同じ福島の芝1200mで記録(福島2歳S)した1:10.0とコンマ2秒差。これだけを見ても、やはり世代では格上のスピードを持っていると言えそうです。距離に限界はあるかもしれませんが、先々が楽しみになるレースでした」(競馬記者)
“バンブーメモリー牧場”の徹底した推し戦略
また、この兄弟の成功は生産者であるバンブー牧場の徹底した“ビッグアーサー推し”があってこそだという。
「オグリキャップのライバルだったバンブーメモリーで有名なバンブー牧場ですが、近年もバンブーエールやビッグアーサーがG1を勝って種牡馬入り。繁殖牝馬には地方(所属馬にするつもり)ならバンブーエール、中央ならビッグアーサーと積極的にこの2頭を起用しています。
そんな徹底した戦略もあって、今年で1986年から37年連続勝利を継続中。決して多くの馬を扱っている牧場でないことを考えても凄い記録だと思います」(別の記者)
「いい内容で勝てました」
レース後、幸騎手からそう称えられたビッグドリーム。兄に追いつけ追い越せの“スピード合戦”が、スプリント路線の大舞台で見られる日もそう遠くないかもしれない。
PICK UP
Ranking
5:30更新
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?- 「面白いこと教えてやるよ」横山典弘、打倒ソールオリエンスに手応えアリアリ!? 馬券に絡んだのはすべて内枠。「父兄参観」と揶揄された2年前とは一変
- 四位洋文騎手が「トラウマ」嘆く……武豊騎手も不快感を露にした昨年「マイルCS」ディサイファの悲劇
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA調教師の目標は「餌やり」からの卒業!? 競馬界の「影の王」ノーザンファーム外厩大成功に存在意義ズタズタ……
- 武豊「スキャンダル」「ケガ」など揺れに揺れた2017年。弟・幸四郎騎手「引退」から小浦愛「不倫疑惑」、そしてキタサンブラック「大団円」までをプレイバック!
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- JRA横山典弘「ポツン」について激白!「俺のポツンがあまり好まれていないことはわかってる」知られざる「2つ」のポツンと、それでも続ける理由とは
















