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2017.06.20 09:31
競馬界の象徴「武豊誕生」の根底にあった時代の変化……加速する騎手の圧倒的「格差問題」解消に向けJRAが再び推し進める「大改革」
文=浅井宗次郎
第1期の卒業生には、今なお一線級で活躍する柴田善臣騎手、第2期にも横山典弘騎手がおり、第3期には武豊騎手はもちろん蛯名正義騎手もいる。他にも石橋守や熊沢重文、松永幹夫、佐藤哲三、田中勝春などといったG1を勝ち、競馬界に確かな足跡を残している名手も5期生までに数多く含まれている。
「魔術師」といわれた武邦彦さんの息子として鳴り物入りでデビューした武豊騎手だけでなく、蛯名騎手や横山典騎手など、今の競馬界でも根幹を成すような人材が次々と生まれた「背景」は一体、今と何が違ったのか――。調べたところ先述した理由の他にも、非常に興味深い事実がわかった。
「先輩騎手との練習量の差が、初期の卒業生の活躍の原動力です」そう話すのは、競馬学校の井上敏夫元校長だ。
実は競馬学校が創設されるまで、騎手候補生は馬事公苑で訓練を受けていたが、馬に乗る騎乗訓練は1日2回だったそうだ。しかし、競馬学校が設立されてからはより充実した環境のもと、騎乗訓練も1日3回に増加。そういったデビュー前の練習量の差が、競馬学校を卒業した新人騎手にとって、当時の先輩騎手たちに対する大きなアドバンテージとなっていたようだ。
今や競馬界のレジェンドと化した武豊騎手。デビュー当初の新人最多勝利記録やデビュー最速G1勝利など数々の記録やエピソードは「天才騎手の誕生」を語る上で欠かせないものとなっている。ただ、その前人未到の活躍ぶりの根底には、競馬学校創設に伴った大きな時代の変化があったことは間違いないようだ。
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