ソールオリエンスと「互角」の超大物候補がデビュー2戦目!「昨年の反省点」戸崎圭太に考える余地与えぬ走り披露なるか
8日に行われるシンザン記念(G3)。過去に三冠牝馬のアーモンドアイやジェンティルドンナ、ダービー馬のタニノギムレット、G1ホースのピクシーナイトやミッキーアイルなど数多の名馬が勝っている、言わずと知れた超出世レースだ。
そして、春クラシックの登竜門的レースでもあるここにデビュー2戦目で挑むのがショーマンフリート(牡3歳、美浦・手塚貴久厩舎)である。
昨夏、デビュー前の調教で、僚馬であり皐月賞馬のソールオリエンスとほぼ互角の動きを披露し、一躍注目を集めることとなった同馬。その評判通りに中山・芝1600mの2歳新馬戦は好位から抜け出すと、最後までノーステッキのまま2馬身半差の圧勝を収めた超大物候補だ。
今回は初戦以来、約3ヶ月半ぶりの一戦となるが、管理する手塚師は『サンケイスポーツ』の取材に「前走時より牧場でしっかり乗り込んできたし、体力面は今回の方がいい」とデキに太鼓判を押す。わずか2戦目にして関西に遠征し、重賞に出走させるのも、陣営のこの馬に対する期待の表れと見て間違いない。
なお初戦でショーマンフリートに騎乗したJ.モレイラ騎手はすでに帰国しているため、今回新パートナーに抜擢されたのが戸崎圭太騎手だ。
戸崎圭太、2023年の「反省点」
同騎手は昨年、112勝で関東リーディング2位。重賞は6勝を挙げ、そのうちソングラインとのコンビでG1・2勝。同馬とは秋に北米最高峰レースであるブリーダーズCマイル(G1)にも挑戦。惜しくも5着と結果を残すことはできなかったものの、成績的には充実した1年を送ったと思われる。
ただ、ドライスタウトとともに臨んだフェブラリーS(G1)では、もう1頭のお手馬で坂井瑠星騎手に乗り替わったレモンポップに勝たれてしまう。同馬の手綱はその後も戸崎騎手の元には戻って来ず、引き続き坂井騎手とのコンビで秋のダートG1を連勝した。
また11月の武蔵野S(G3)ではオメガギネスに騎乗予定だったものの回避となり、横山武史騎手に乗り替わりとなったドライスタウトに勝たれてしまうなど、やや騎乗馬選びの部分で不運な点が目立っていた。
「戸崎騎手といえば昨春の阪急杯(G3)でピクシーナイトに乗る予定だったものの、直前で回避。同日の中山記念(G2)に出走したお手馬のラーグルフが2着に好走なんてこともありましたね。
これらの成績を見る限りだと、騎乗馬の巡りがもう少し上手くいっていれば、昨年はさらに充実したキャリアが築けていた可能性もあったかもしれません」(競馬誌ライター)
これについては戸崎騎手も、『競馬ラボ』に連載しているコラム『週刊!戸崎圭太』の中で「反省点で言えば、馬の選択でしょうか」と昨年を振り返っており、「もう一つ、二つ、踏み込んで考えていかないといけないとも感じさせられました」と胸の内を語っている。
もちろん選択が迫られるということは、それだけ戸崎騎手が期待馬の集まる一流ジョッキーという証でもある。シンザン記念で手綱を取るショーマンフリートには、ぜひ戸崎騎手に選択の余地を与えないくらいの強い競馬をしてくれることに期待したい。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
関連記事
シンザン記念(G3)で「ルメデム」ならぬ「ルメルメデム」対決が実現!? ポタジェ半弟の手綱を任されたフランス人騎手の実力とは
【シンザン記念(G3)展望】アーモンドアイが勝った出世レースでC.ルメールVS川田将雅! 凱旋門賞ジョッキーL.モリスに重賞制覇のチャンス
「完全に騎手のミス」「勝ちまであった」矢作師が愛弟子にブチ切れ? 超新星の動向が新ダート三冠路線のカギ? 三冠牝馬リバティアイランド&菊花賞馬ドゥレッツァ! 新王者ドゥラメンテが最有力も…【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
今村聖奈「逆風スタート」から再ブレイクへ! 「新女王」永島まなみも勝負の1月…藤田菜七子も存在感
川田将雅もC.ルメールも受賞ならず…競馬にも「沢村賞」を? 昨年の戸崎圭太に続き、松山弘平にも「違和感」が気の毒