
「ルメさんなら大丈夫」国枝師もチェルヴィニア弟の初陣に自信!懸念材料は「危うい気性」と「10戦全敗」の血統?

JRAでは先週末から2歳戦がスタート。キズナ産駒のダノンフェアレディや3.3億円ホースのスターウェーブなど5頭が勝ち上がった。
一方で、5レース中4レースで1番人気に支持された馬が敗退。初めての実戦で、スタートで後手を踏んだり、道中の折り合いを欠く若駒の姿も目立った。
今週末には北海道シリーズも開幕。函館を加えた東京、京都の3場で土日合わせて6鞍の新馬戦が組まれている。
チェルヴィニアの弟がルメール騎手でスタンバイ
1週目に負けず劣らずの良血馬もスタンバイしているが、中でも注目したいのは9日の日曜東京5R・2歳新馬(芝1800m)にC.ルメール騎手の手綱で出走を予定しているアルレッキーノ(牡2歳、美浦・国枝栄厩舎)だ。母は2016年オークス(G1)で2着に好走したチェッキーノ。つまり、先月19日のオークスで母の雪辱を果たしたチェルヴィニアの半弟である。
昨年の開幕週にデビューした姉と同様に弟も仕上がりが早く、3月にはゲート試験に合格。ノーザンファーム天栄での放牧を挟み、5月下旬に美浦に帰厩後は初戦に向けて順調に乗り込まれてきた。
1週前の追い切りは、美浦ウッドコースで6ハロン82秒0-ラスト11秒6の超抜時計をマーク。国枝師も「とにかくスピードがあって、走りも軽い」と絶賛。さらに5日の最終追い切りでは、6ハロン81秒7-ラスト11秒4と1週前を上回る時計を2週連続となる加速ラップでマーク。デビューVへの態勢は整っている。
ただ、最有力視されるアルレッキーノにも2つの不安要素があるという。
「1つ目は気性面にまだ幼さが残っている点ですね。調教時計が速い時は気分良く走れているのですが、スピードが前面に出ている分、折り合い面がカギになりそう。スローペースになった時に課題が残ります。
もう1つは、父がブリックスアンドモルタルに替わったこと。同馬の産駒はゴンバデカーブースを筆頭に2歳戦でも結果を残していますが、どちらかというとレースを使われるごとに良くなる印象もあります。実際、産駒のキャリア1戦目の成績はいまひとつで、アルレッキーノと同じブリックスアンドモルタル×母父キングカメハメハという組み合わせは、キャリア初戦で10戦全敗という成績が残っています」(競馬誌ライター)
気性面に関して、国枝師が「母も姉も乗っていたルメさんなら大丈夫でしょう」と鞍上に全権委任の構えだが、チェルヴィニアがデビュー戦で2着だったように、弟も一度使われてから良化する可能性は十分ある。
逆にいえば、アルレッキーノが初戦を快勝するようなら、来春に向けての楽しみは増す。2026年2月末で定年引退を迎える指揮官にとって、来年が牡馬クラシック制覇のラストチャンスとなる。
アーモンドアイの初仔アロンズロッドも今夏のデビューを控えているが、師にとって有力馬は何頭いてもいいはず。まずは先陣を切るアルレッキーノの走りに注目が集まる。
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