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T.オシェア「52連敗中」G1騎乗なしのまま帰国の途へ…青葉賞1番人気のヘデントールもC.ルメールに乗り替わり完勝
![ヘデントールを勝利に導いたC.ルメール騎手 撮影:Ruriko.I](/wp-content/uploads/2023/10/Ruriko.I_20230528_kurisutofurumeeru_211.jpeg)
ヘデントールが青葉賞8着からの巻き返しに成功!
16日に行われた町田特別(2勝クラス)は、1番人気ヘデントールが優勝。前走の青葉賞(G2)では1番人気に応えられず8着に敗れたが、同じ東京・芝2400mの舞台で巻き返しを果たした。
鞍上は2戦ぶりのコンビ復活となったC.ルメール騎手。スタートは出遅れたものの、スローを見越してか向正面に入るところで一気に2番手まで進出。そのまま最後の直線に入り満を持して抜け出すと、危なげなく後続を2馬身差で振り切るというさすがの手綱さばきだった。
その一方で、ヘデントールと前走の青葉賞でコンビを組んでいたT.オシェア騎手がここのところ不振だ。
同騎手は、地元UAEで過去12回リーディングに輝いているレジェンド的存在。今年のドバイワールドC(G1)とドバイゴールデンシャヒーン(G1)でともに日本馬を破り優勝を果たした。今回は初のJRA短期免許取得となり、春のG1シリーズ真っ只中となる4月下旬から参戦している。
身元引受調教師は、今春のクラシックを主役候補として賑わせたステレンボッシュやシックスペンスを管理する国枝栄師。「上手いと聞いているから楽しみ」と師も期待を寄せ、怪我で戦線離脱となっていたルメール騎手に替わって活躍を期待する声も聞かれていた。
日本初の騎乗となったレースでいきなり2着に入ったオシェア騎手は、同日の8RでJRA初勝利。実に快調な滑り出しを決めたといっていい。
しかしこの日、メインの青葉賞で負傷中のルメール騎手に替わりヘデントールに跨ったものの、1番人気に応えられず8着に大敗したことは先述の通り。ビッグチャンスがいきなりやって来たもののモノにすることができなかった。
T.オシェア騎手、G1騎乗なしのまま帰国の途へ…
さらにオシェア騎手が日本初騎乗を果たした翌週に、ルメール騎手が早くも戦列復帰を果たすと、国枝厩舎のフィアスプライドで先月12日のヴィクトリアマイル(G1)、パラレルヴィジョンで今月1日の安田記念(G1)にそれぞれ参戦。
さらにクラシック二冠目に臨むステレンボッシュ、シックスペンスといった国枝厩舎の有望株もそれぞれ戸崎圭太騎手、川田将雅騎手が騎乗し、オシェア騎手にG1レースの騎乗依頼がやって来ることはなかった。
それだけでなく、先月5日のNHKマイルC(G1)からスタートした東京競馬場5週連続G1開催だったが、オシェア騎手の姿をビッグレースで見る機会は一度もなかった。
来日初騎乗から約1ヶ月半が経過し、オシェア騎手はここまで6勝をマークしているものの、最後の白星は先月19日まで遡る。現在は52連敗中となっており、しかもこの間1、2番人気馬への騎乗が一度もないといった状況である。
「オシェア騎手は当初、22日にデビューを予定している国枝厩舎の新馬デアマトローナに騎乗予定だと報じられていましたが、ルメール騎手に変更となったようです。なかなか結果が出ないことで、馬質も低下してしまうという悪循環に陥っている印象です」(競馬記者)
ちなみに、オシェア騎手の短期免許期間は今月26日までとなっている。宝塚記念(G1)に騎乗予定馬はおらず、当日は東京競馬場で騎乗することから、今回の来日では一度もG1に騎乗がないまま帰国の途につくことが濃厚だ。
ただ、最終日となる23日の東京では、期待の新馬マイネルゼウスなどに騎乗する予定。UAE最強のジョッキーは最後に一矢を報いることができるだろうか。
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