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【七夕賞(G3)展望】デビュー戦で「イクイノックスに続く支持」を集めた馬が初重賞制覇のチャンス? 6回目となる「七夕の日」当日開催を制するのは

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キングズパレス 撮影:Ruriko.I
キングズパレス 撮影:Ruriko.I

 来月7日、福島競馬場では七夕賞(G3)が行われる。今年は1985年、1991年、2002年、2013年、2019年に続いて6回目となる「七夕の日」当日に行われる七夕賞となる。例年にも増して枠連「7-7」が売れそうな気配のする今年の七夕賞をさっそく展望していこう。

初重賞勝利の期待がかかるキングズパレス

 キャリア19戦目にして初重賞制覇の期待がかかるのがキングズパレス(牡5歳、美浦・戸田博文厩舎)だ。

キングズパレスの近5走成績
キングズパレスの近5走成績

 キングズパレスは2021年8月のデビュー戦でイクイノックスと対戦。同馬に続く3番人気の支持を受けていた。後のG1馬サークルオブライフや、先日の帝王賞(G1)で2着に好走したウィルソンテソーロよりも上の人気であったことからも、いかにデビュー前から評判の高い1頭だったかが分かるだろう。

 その初戦はさすがにイクイノックスには歯が立たずに9着に敗れたものの、キングズパレスも4戦目で初白星を挙げると、格上挑戦となった次走のプリンシパルS(L)でもいきなり2着に入る好走を見せる。その後も8着に敗れたセントライト記念(G2)以外はすべて4着以内という堅実な走りを見せ、今年3月にオープン入りを決めた。

 前走の新潟大賞典(G3)は約1年8ヶ月ぶりの重賞挑戦となったが、勝ち馬とタイム差なしの2着に好走。次走で鳴尾記念(G3)を勝利する3着馬ヨーホーレイクには1馬身半差をつけていたのだから十分に評価できる内容だった。

 それでもレース後、主戦を務める松岡正海騎手は「結果だけが悔しい。重賞でも通用する馬なので負けるわけにはいかないのだけど……」と悔しさを滲ませた。引き続き同コンビで臨むここは、改めて落とせない一戦となりそうだ。

 

コース巧者のリフレーミングが対抗格か

 コース巧者リフレーミング(牡6歳、栗東・鮫島一歩厩舎)が対抗格の筆頭となるか。

リフレーミングの近5走成績
リフレーミングの近5走成績

 2021年2月にデビューし、1年後に2勝クラスを突破したものの、そこから2年以上に渡って3勝クラスでくすぶることとなったリフレーミング。しかし、今年3月に先述のキングズパレスなどを下して勝利を挙げ、オープン入りを果たした遅咲きである。

 すると、それまで2年以上白星から遠ざかっていたことが嘘のように、続く福島民報杯(L)も制して連勝を飾る。重賞初挑戦となった前走の新潟大賞典でも5着に入る走りを見せた。

 その前走ではキングズパレスに先着を許したものの、七夕賞が行われる福島・芝2000mは過去2戦2勝と得意にしている舞台。目下の充実ぶりなら同馬を再逆転して初の重賞タイトルを手中に収めたとしても不思議ではない。

 

元クラシック候補レッドラディエンスも虎視眈々

 一時はクラシック候補との呼び声もあったレッドラディエンス(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)が、いよいよ軌道に乗り始めてきた。

レッドラディエンスの近5走成績
レッドラディエンスの近5走成績

 もともとは藤沢和雄厩舎からデビューしたレッドラディエンスは、2歳時にベゴニア賞(1勝クラス)を勝利。次戦に共同通信杯(G3)を予定していたものの回避となると、そのまま休養に入り春クラシックを棒に振ることとなる。しかも藤沢和厩舎が定年で解散したことで、現在の友道厩舎に転厩となった。

 ただ、転厩後はここまで7戦連続で2着以内をキープ。今年2月に3勝クラスを勝ってオープン入りを決めると、昇級初戦となった前走のメトロポリタンS(L)でも2着に好走した。

 七夕賞に向けた26日の1週前追い切りでは、栗東ウッドでこの日一番時計となる6ハロン79秒3をマーク。併せ馬で2馬身先着する動きを見せると、陣営も「いい状態で来ている」とデキに太鼓判。残り少なくなってきたディープインパクト産駒が完全に本格化となるか。

 

巻き返しが期待されるノッキングポイント

ノッキングポイント 撮影:Ruriko.I
ノッキングポイント 撮影:Ruriko.I

 4歳馬ノッキングポイント(牡4歳、美浦・木村哲也厩舎)は復活が期待される1頭となる。

 2022年6月4日の新馬戦を勝利し、この世代で東の一番星に輝いたノッキングポイント。その後はやや足踏みしたものの、毎日杯(G3)で2着に好走し賞金を加算すると、日本ダービー(G1)でも5着に入る健闘。続く新潟記念(G3)では古馬を相手に初重賞勝利を飾った。

 ただ、その後は菊花賞(G1)15着、金鯱賞(G2)12着、新潟大賞典8着といいところがない。本馬の妹は今年のオークス(G1)を制したチェルヴィニアとなる。兄も間違いなく地力は秘めているはずなので、ここから巻き返しとなるだろうか。


 今年で7歳となったアラタ(牡7歳、美浦・和田勇介厩舎)は、今回で14回目の重賞挑戦となる。

 4歳時に一気の4連勝でオープン特別を制覇。5連勝をかけて臨んだ福島記念(G3)は1番人気の支持を受けたが3着に敗れた。そう遠くないうちに重賞タイトルを手にするとも思われたが、気づけば未勝利のまま7歳を迎えた。

 ただ、福島記念で3着が2回あるように、このコースには適性があるとみていい。今年の日本ダービー(G1)を制した横山典弘騎手と引き続きコンビを組む予定となっており、当日は不気味な1頭となりそうだ。


 この他には福島競馬場の重賞・ラジオNIKKEI賞(G3)を勝利した経験を持つバビット(牡7歳、栗東・浜田多実雄厩舎)にフェーングロッテン(セ5歳、栗東・宮本博厩舎)、前走の目黒記念(G2)で0秒3差の6着に好走したダンディズム(セ8歳、栗東・野中賢二厩舎)、福島民報杯でリフレーミングの2着に入ったボーンディスウェイ(牡5歳、美浦・牧光二厩舎)などが出走を予定している。

 初重賞勝利を飾るのはキングズパレスか、リフレーミングか、レッドラディエンスか。それとも他の実力馬が立ちはだかることとなるのか。注目の一戦は7日の15時45分に発走を予定している。

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