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「川田将雅 VS C.ルメール」だけじゃない!リーディング争いは折り返し地点…調教師部門は「対照的」名伯楽の一騎打ち?
![画像はイメージ](/wp-content/uploads/2021/03/20210314_chukyoukeiba_82.jpeg)
7月に入り、競馬界もちょうど折り返し地点を迎えた。
JRAの各リーディング争いを見ると、ジョッキー部門は名手2人による争い。85勝のC.ルメール騎手を84勝の川田将雅騎手が追う展開となっている。3位の戸崎圭太騎手が68勝とやや差が開いており、例年通り終盤まで2人による一騎打ちとなりそうだ。
そんな騎手リーディング以上に混戦の様相を呈しているのがリーディングトレーナー争いである。
関西の矢作芳人調教師と、関東の堀宣行調教師が29勝で並んでいるが、2着度数で矢作師が1位。さらに、この2人を上村洋行調教師(27勝)、友道康夫調教師(26勝)、中内田充正調教師(25勝)が僅かの差で追っている。16位の田中博康調教師までが20勝以上をマークしており、最後まで気の抜けない争いが繰り広げられるだろう。
29勝で並ぶ矢作師と堀師は、過去に最多勝利調教師の栄冠を勝ち取ったこともあるやり手。矢作師は2014年、16年、そして20~22年の計5回、堀師は15年に受賞しているが、2人によるワンツーフィニッシュはこれまで一度もない。
まさに現役最強トレーナーと呼ぶにふさわしい東西の2人だが、実はその“采配”は対照的だ。
対照的な采配を振るう東西の名伯楽2人
矢作師は所有馬にチャンスがあると見るや否や積極的にレースに使うタイプ。かつてモズアスコットが連闘で安田記念(G1)を制したように、驚くような強行ローテーションも辞さない。
必然的に出走回数は多くなり、今年の247回は全体2位。たとえ勝てなくても、入着賞金や特別出走手当がある以上、馬主にとってはありがたい調教師だろう。それが矢作厩舎の経営理念にもなっているほどだ。
そのため、矢作厩舎の勝率は決して高くなく、今年の勝率は11.7%。これでも開業以来の自己最高勝率ではあるが、今年のJRA所属調教師の中では22位にすぎない。
そんな矢作師と一線を画すのが関東の名伯楽・堀師だ。こちらは対照的に無理使いをせず、狙いのレースを定めて走らせる慎重派で、今年の出走回数は矢作師のほぼ半数となる127回。ただし、勝率は2倍近い22.8%にも上る。これは全国トップの数字だ。
基本的には外厩をうまく取り入れつつ、余裕のあるローテーションで回すことが多い堀厩舎だが、強行ローテもないわけではない。今年に入ってから連闘は3回、中1週が8回、中2週も18回あり、その時の成績も「8-2-3-16」と水準を上回っている。
対照的な采配を振るう東西の名伯楽2人。どちらかが抜け出すのか、それとも第3の調教師が台頭するのか――。例年以上に激戦となった調教師リーディング争い。最後に制すのは果たして誰になるのか。
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