GJ > 競馬ニュース > リーディングトレーナー争い「対照的」名伯楽の一騎打ち?
NEW

「川田将雅 VS C.ルメール」だけじゃない!リーディング争いは折り返し地点…調教師部門は「対照的」名伯楽の一騎打ち?

【この記事のキーワード】, ,
画像はイメージ
画像はイメージ

 7月に入り、競馬界もちょうど折り返し地点を迎えた。

 JRAの各リーディング争いを見ると、ジョッキー部門は名手2人による争い。85勝のC.ルメール騎手を84勝の川田将雅騎手が追う展開となっている。3位の戸崎圭太騎手が68勝とやや差が開いており、例年通り終盤まで2人による一騎打ちとなりそうだ。

 そんな騎手リーディング以上に混戦の様相を呈しているのがリーディングトレーナー争いである。

 関西の矢作芳人調教師と、関東の堀宣行調教師が29勝で並んでいるが、2着度数で矢作師が1位。さらに、この2人を上村洋行調教師(27勝)、友道康夫調教師(26勝)、中内田充正調教師(25勝)が僅かの差で追っている。16位の田中博康調教師までが20勝以上をマークしており、最後まで気の抜けない争いが繰り広げられるだろう。

 29勝で並ぶ矢作師と堀師は、過去に最多勝利調教師の栄冠を勝ち取ったこともあるやり手。矢作師は2014年、16年、そして20~22年の計5回、堀師は15年に受賞しているが、2人によるワンツーフィニッシュはこれまで一度もない。

 まさに現役最強トレーナーと呼ぶにふさわしい東西の2人だが、実はその“采配”は対照的だ。

対照的な采配を振るう東西の名伯楽2人

 矢作師は所有馬にチャンスがあると見るや否や積極的にレースに使うタイプ。かつてモズアスコットが連闘で安田記念(G1)を制したように、驚くような強行ローテーションも辞さない。

 必然的に出走回数は多くなり、今年の247回は全体2位。たとえ勝てなくても、入着賞金や特別出走手当がある以上、馬主にとってはありがたい調教師だろう。それが矢作厩舎の経営理念にもなっているほどだ。

 そのため、矢作厩舎の勝率は決して高くなく、今年の勝率は11.7%。これでも開業以来の自己最高勝率ではあるが、今年のJRA所属調教師の中では22位にすぎない。

 そんな矢作師と一線を画すのが関東の名伯楽・堀師だ。こちらは対照的に無理使いをせず、狙いのレースを定めて走らせる慎重派で、今年の出走回数は矢作師のほぼ半数となる127回。ただし、勝率は2倍近い22.8%にも上る。これは全国トップの数字だ。

 基本的には外厩をうまく取り入れつつ、余裕のあるローテーションで回すことが多い堀厩舎だが、強行ローテもないわけではない。今年に入ってから連闘は3回、中1週が8回、中2週も18回あり、その時の成績も「8-2-3-16」と水準を上回っている。

 対照的な采配を振るう東西の名伯楽2人。どちらかが抜け出すのか、それとも第3の調教師が台頭するのか――。例年以上に激戦となった調教師リーディング争い。最後に制すのは果たして誰になるのか。

GJ 編集部

GJ 編集部

真剣勝負の裏にある真実に切り込むニュースサイト「GJ」の編集部です。これまで作成した記事は10000本以上。競馬歴10年超えの情報通が業界の「しがらみ」を取り払った「本音」や「真実」にも臆することなく、他のサイトとは一線を画したニュース、サービス提供を行っています。

真剣勝負の真実に切り込むニュースサイト「GJ」

Twitter:@GJ_koushiki

Instagram:@goraku.horse.racing0505

「川田将雅 VS C.ルメール」だけじゃない!リーディング争いは折り返し地点…調教師部門は「対照的」名伯楽の一騎打ち?のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

5:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. JRA「謎の主取り」ディープインパクト産駒「大盛況」も唯一の敗者……セレクトセール「平均2億円」ディープ特需に埋もれた“13番目の男”とは
  2. JRA“6億円馬”ディナシー「セレクトセール最高落札馬は走らない」負の格言代表的存在が繁殖牝馬セールへ
  3. アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
  4. JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
  5. キタサンブラック産駒を超高価格で落札「謎の購買者」が2年連続で話題に? 昨年の落札馬は「有名オーナー」の名義に
  6. 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
  7. 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
  8. 「庭先取引」の問題点を一変させたセレクトセール!億超え馬を落札する名物オーナーたちも登場…オープンでフェアな取引に多大な貢献【競馬クロニクル 第63回】
  9. JRA「6億円」の衝撃から3年、まさかの「名義変更」から2カ月。アドマイヤが“北の大地”で存在感を示す!
  10. JRAも「G1同日開催」を増やすべき? 香港春競馬「大変革」に日本競馬の進化を求める声も……