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武豊「どこまで強くなるのか」ヤマニンウルス圧巻V!プロキオンSで初重賞勝ちも通過点か…「G1級ポテンシャル」証明の大器に残された課題

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ヤマニンウルスで勝利した武豊騎手 撮影:Ruriko.I
ヤマニンウルスで勝利した武豊騎手 撮影:Ruriko.I

 7日に小倉競馬場で行われたプロキオンS(G3)は、単勝オッズ1.7倍の断然人気に応えたヤマニンウルス(牡4、栗東・斉藤崇史厩舎)が快勝。注目を集める砂の大器はデビューから5連勝で初重賞制覇を成し遂げた。

「使う毎によくなっていますし、どこまで強くなるのか楽しみです」

 過去、多くのG1馬の背中に跨ってきた武豊騎手でさえ、そんな言葉が出てしまうほど、この日のヤマニンウルスは底知れない強さを証明した。

武豊騎手も驚いたヤマニンウルスの底知れない強さ

 前走から半年の休み明けとなる馬体重でも注目を集めたが、今回は“わずか2キロ増”の584キロ。2年前の8月小倉でデビュー勝ちを決めた当時の馬体重は536キロ。このときの2着馬を4秒3も置き去りにしたことでも話題となったが、続く2戦目に24キロ増の560キロ、3戦目に16キロ増の576キロ、4戦目に582キロの6キロ増とパワーアップしていたことを思えば、微増といったところか。

 その一方、無敗で連勝中の馬とはいえプロキオンSが初重賞挑戦。これまで戦ってきたメンバーから相手関係が一気に強化されることもあり、連勝が止まるとしたらこのタイミングと危惧する声も出ていた。

 しかし、結果はまるでここも通過点と言わんばかりの大楽勝。4コーナーで先頭を奪う強気な競馬で、懸命に追いすがるスレイマンに3馬身という決定的な差をつけて楽勝。これには同馬の手綱を取った西村淳也騎手も「勝ち馬が強かったです」と完敗を認めるよりなかった。

 では、どこがどう凄かったのだろうか。

「これまでヤマニンウルスは、過去4戦の1000m通過が62秒台ばかり。快速馬が前半から積極的に飛ばすような速いラップを経験したことがありませんでした。実際に重賞級のメンバーが集まったプロキオンSは58秒6の激流。数字にして4秒くらい速かったはずです。

潜在的なスピードのない馬の場合、追走で一杯になったり、後方に置かれてしまう可能性もあったのですが、好位から楽に追走しただけでなく4コーナーで先頭に立つ強気な競馬で押し切り。強いとは思っていましたが、想像をはるかに上回る内容でした」(競馬記者)

 敗れたスレイマンは小倉のダート1700mで持ち時計が最速だったのだが、そんな相手がついていけないほどのスピードをヤマニンウルスは証明したことになる。勝ちタイムの1分42秒7は、良で行われた今年の小倉ダート1700m条件でもちろん最速。重賞も難なくクリアしたなら、いよいよG1制覇も視野に入ってくるはずだ。

 ほぼ完全無欠の強さを見せているヤマニンウルスにとって、残る課題はチャンピオンズC(G1)やフェブラリーS(G1)で避けて通れない未経験の左回りか。また、主戦を任されるレジェンドには、同じくダートで無敗の快進撃を続けているオーサムリザルトというお手馬もいる。いずれも中距離路線を歩んでいるため、将来的に直接対決が実現する可能性もゼロとは言えない。

 はたして、そのとき武豊騎手はどちらの背中に跨っているだろうか。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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