今年も億超え連発!「セレクトセール2024」が終了…ライバル“失速”の陰で社台ファームが躍進!?
今年の夏も北の大地で“札束の殴り合い”が展開された。
8~9日の2日間にわたって北海道・苫小牧市のノーザンホースパークで行われた、国内最大級のセリ市『セレクトセール2024』。初日の8日は、デルフィニア2の2023が、1歳部門で史上最高額となる5億9000万円(税抜き、以下同)で取引され、場内を沸かせた。
当歳馬が登場した2日目は、セリエンホルデの2024がこの日の最高額となる4億1000万円で落札されるなど、2日間の取引総額は合計289億1800万円にも上った。これは過去最高の昨年を上回る盛況ぶりだった。
2日間で取引された455頭のうち、1億円以上で取引されたのは64頭。そのうち10頭が3億円以上の高値をつけた。
積極的にセリに参加し、盛り上げたのはおなじみダノックスや『ウマ娘』オーナー・藤田晋氏ら。数年後には競馬場に舞台を移して相まみえることになるが、果たしてどのオーナーが“当たり”を引いたのかはその時になってみないと分からない。
ただ、生産者側の視点で見ると、社台ファームを勝者と呼んでもいいかもしれない。
「復権へ着々」社台ファームが躍進!?
社台ファーム名義のほか、社台ブラッドメアなどが名を連ねた“チーム社台”。昨年は12頭が1億円以上の値をつけ、1頭あたりの平均取引価格は5615万円だった。
ところが、今年は1億円以上が17頭に増加しただけでなく、1頭あたりの平均取引価格も前年比113.6%の6380万円に上昇した。
一方で、やや失速したのが同じ社台グループのノーザンファームだ。こちらはノーザンレーシングの名義でも多数上場していたが、1億円以上で取引された馬は、昨年の36頭から37頭へ1頭増えただけ。1頭あたりの平均取引価格にいたっては、8142万円から7936万円に微減という結果に終わった。
「社台ファームの勢いがセリでも止まりませんでしたね。今年は生産馬のダノンデサイルが日本ダービー(G1)を制するなど、かつての強さが戻ってきた印象です。今年のセレクトセールでは社台ファームから久々に3億円ホースも誕生しましたし、数年後にはかつてのようにノーザンファームと熾烈なリーディング争いを展開することになっているかもしれませんよ」(競馬記者)
記者が言うように、今年に入ってから社台ファームとノーザンファームの差は一気に縮まっている。今年のJRA重賞勝利数はノーザンファームの16勝に対して、社台ファームは12勝で4勝差。昨年の同時期はノーザンファームが25勝、社台ファームが10勝だったので、違いは一目瞭然だ。
先月1日には外厩施設『社台ファーム鈴鹿トレーニングセンター』を三重県にオープン。近年は収得賞金額でダブルスコアをつけられることが当たり前になっていたノーザンファームの打倒に向けて、社台ファームは着実に歩を進めている。
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