
生産界の絶対王者が「勝率3.6%」の大出遅れ? ドウデュース、リバティアイランドらが海外遠征も…絶好調のライバルは「ダブルスコア」の独走

今週末の中央競馬は、土曜東京に3歳牝馬限定のクイーンC(G3)、日曜京都に古馬の中距離重賞の京都記念(G2)、日曜東京にクラシックの重要ステップとなる共同通信杯(G3)が開催される。
いずれも春のG1を見据えた注目の重賞だが、生産界の絶対王者であるノーザンファームの有力馬たちが多数エントリーした。登録段階でもクイーンCに6頭、京都記念と共同通信杯に各3頭が登録。圧倒的な層の厚さを誇るノーザンファーム生産馬だけに、これらの中に勝ち馬が含まれている可能性は高い。
生産界の絶対王者がライバルに返り討ち
その一方で、今年のノーザンファームにちょっとした異変が起きていたことをご存じだろうか。
昨年に年間50勝の重賞勝ち星を量産し、17勝で2位の社台ファームに大差をつけていたノーザンファームだが、先週の開催を終えた段階の成績は【2.6.5.43/56】。勝率にしてわずか3.6%でしかないことを思えば、大出遅れといっていいかもしれない。
これに対し、昨年2位の社台ファームは、フェアリーS(G3)でもイフェイオンとマスクオールウィンがワンツーを決めたように絶好調だ。
ノーザンファームの2着6回の内、社台ファーム生産馬に敗れたケースは3回。ライバルとの直接対決を制したことで、大きな躍進を遂げていた。勝率3.6%の絶対王者に比して、こちらは【4.2.2.17/25】で勝率16.0%と圧倒。出走回数もノーザンの半数以下ながら非常に優秀な数字である。
■社台ファーム生産馬が優勝、ノーザンファーム生産馬が2着の重賞
・京都金杯(G3)
1着コレペティトール、2着セッション
・京成杯(G3)
1着ダノンデサイル、2着アーバンシック
・アメリカジョッキークラブC(G2)
1着チャックネイト、2着ボッケリーニ
とはいえ、現在首位を独走している社台ファームも、ここから先に苦戦する可能性は十分に考えられる。
昨年の同時期にシンザン記念(G3)をライトクオンタム、京成杯(G3)をソールオリエンスで制していたものの、その後の前者は重賞未勝利、後者はデビューから無敗の3連勝で皐月賞(G1)を制して以降は惜敗を繰り返している。
終わってみれば、ノーザンファームの生産馬であるリバティアイランドが牝馬三冠、日本ダービー(G1)をタスティエーラ、菊花賞(G1)をドゥレッツァが優勝。世界最強馬イクイノックスも当然ながらノーザンファームの出身だった。
稼ぎ頭のイクイノックスが引退し、リバティアイランドやドウデュースがドバイに遠征するため、国内重賞で層が薄くなるノーザンファームだが、総合力では一枚も二枚も上であることは確か。
18日のフェブラリーS(G1)を皮切りに、これから春のG1シーズンも到来する。現時点では後れを取っているが、大物が登場する頂上決戦での巻き返しは必至だろう。
ただ、社台ファームも昨年2勝の同時期で既にダブルスコアの4勝を挙げた。総大将スターズオンアースを筆頭にソールオリエンス、プログノーシス、ゼッフィーロ、マスクトディーヴァらの強豪もスタンバイ。今週末には1番人気が予想される京都記念のベラジオオペラ、共同通信杯のジャンタルマンタルが出走を予定している。
絶対王者が目を覚ます前にリードを広げておきたいところだ。
PICK UP
Ranking
17:30更新アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- JRA武豊は何故AJCC(G2)でスペシャルウィークに騎乗しなかったのか。明かされた当時の「事情」と、幻の天皇賞馬“ナリタサンデー”とは
- 武幸四郎騎手に横山典弘騎手が「絶叫」!? 武豊騎手が明かしたアノ復活劇でのエピソードに見る、弟のキャラクター
- JRA「超異例」デビュー半年前に“去勢”した珍名馬が「144戦0勝」舞台でメイクデビュー、3冠馬オルフェーヴル撃破“名セン馬”の再来はあるか!?
- JRA「どう見ても格が違う。武豊さまに任せました」西山茂行オーナーの“いじり”は愛と配慮あってこそ!? あのベテラン騎手の発奮に期待!
関連記事
絶好調「ベラジオ軍団」が東西重賞ジャックに挑戦!ベラジオボンド、ベラジオオペラがスタンバイ…「快進撃」支える新進気鋭の調教師の存在
【フェブラリーS】主戦騎手「負傷」のウィルソンテソーロは松山弘平と初G1制覇へ。コンビ復活「霧散」の戸崎圭太はオーナーとの疎遠も影響?
【共同通信杯】「完全に騎手のミス」師匠の信頼に応えたい一戦!「僕がうまく乗れなかった」ミスタージーティー…2歳チャンプ打倒に強力データも後押し?
C.ルメール「驚愕」の末脚、リバティアイランドを「撃破」した一昨年…上に偉大なG1馬を持つ「姉妹」は揃って好走なるか
ロードクロノス|’01 中京記念を制した、名牝・シンコウラブリイの初仔は、29歳になっても食欲旺盛な健康優良児に!