
サトノカルナバル重賞制覇で「ドウデュース弟」の期待値も上昇? 一昨年スタートした「新型セール」は初年度から重賞ウイナー輩出

13日、函館競馬場で行われた2歳世代最初の重賞・函館2歳S(G3、芝1200m)は、1番人気に推されたサトノカルナバル(牡2歳、美浦・堀宣行厩舎)と佐々木大輔騎手のコンビが優勝した。
レースは8番人気の伏兵ニシノラヴァンダが逃げる展開。サトノカルナバルと佐々木騎手はやや気合をつけながら4番手を進む。そのまま最後の直線に入ると粘るニシノラヴァンダをゴール前で交わし、最後は1馬身1/4差をつけてフィニッシュした。
これが初重賞制覇となった佐々木騎手はレース後、「(サトノカルナバルに跨ったのは)追い切りの1回だけでしたが、その時が凄い感触でした。こんなチャンスはなかなかないと思っていましたし、結果が出て良かったです」と喜びを語っている。
また、デビュー2連勝で重賞勝利となったキタサンブラック産駒のサトノカルナバルは、2022年10月に開催された「ノーザンファーム・ミックスセール」の出身馬だ。
このセールはもともと「ノーザンファーム・繁殖牝馬セール」として行われていたが、一昨年から繁殖牝馬に加えて当歳馬も上場される混合型にリニューアル。これは日本では初の試みであり、その記念すべき第1回に8400万円(税抜)という価格で取引されたのが、後にサトノカルナバルと名付けられるリアリサトリスの2022である。
サトノカルナバルはミックスセール出身馬としてJRA初勝利を挙げた馬でもあった。同セールも初年度からいきなりデビュー2連勝で重賞を制する活躍馬を送り出したのだから、今後よりいっそう注目を集めることは間違いない。
2022年ミックスセールでサトノカルナバルを唯一上回った馬
「サトノカルナバルは一昨年のミックスセールで全体2位の取引価格だったんですが、このときトップ価格となる8600万円(税抜)で取引されていたのがドウデュースの半弟となるダストアンドダイヤモンズの2022だったんですよ。
同馬はその後エンダードラゴンと名付けられ、奇しくも函館2歳Sと同じ13日に函館で調教をスタートさせました。サトノカルナバルが重賞を勝ったこともあり、より注目を浴びることになりそうです」(競馬記者)
ドウデュースの弟エンダードラゴンについては、管理する友道康夫厩舎のスタッフも「兄とはタイプが違うが、マカヒキやジャスティンミラノに似ている」と高評価。今後は18日にゲート試験を受ける予定で、デビューは秋以降になる見込みだ。
そんな相手に先駆けて早くも重賞タイトルをものにしたサトノカルナバル。これからも初代ミックスセール出身馬の1頭として活躍に期待したい。
PICK UP
Ranking
17:30更新「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 成績低下のM.デムーロ、三浦皇成に「不穏」な噂…腕だけなく馬質も重要な騎手業、彼らが不満を隠せなかった「決定的な理由」とは
- JRAが主導する”大改革”で超一流ベテラン騎手が「騎乗馬なし」の異常……競馬界の水面下で今、一体「何」が起こっているのか?
- JRA・M.デムーロ「新築豪邸欠陥トラブル」? オークス勝利も屋上プールの水漏れが深刻。修理資金はダービーで稼ぐ?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- キタサンブラックは「本当に落鉄していた」のか? 決定的な「証拠写真」と共に3つのメディアが示した見解と真相