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エンペラーワケア「絶体絶命」のピンチ跳ね返す圧勝!チャンピオンズCに手応えも…頂上決戦は不戦敗?

川田将雅騎手 撮影:Ruriko.I
川田将雅騎手 撮影:Ruriko.I

 9日、東京競馬場で行われた第29回武蔵野S(G3)は、川田将雅騎手の騎乗したエンペラーワケア(牡4、栗東・杉山晴紀厩舎)が優勝。2着に5番人気カズペトシーン、3着に4番人気ペリエールが入った。勝ちタイムは1分36秒0(良)だった。

「4コーナーから直線のところでタイトになり、接触するところがありましたが、馬の力で勝ち切ることができました」

 川田騎手がレースをそう振り返ったように、絶体絶命のピンチを出しての勝利。インの好位を手応えよく追走していたエンペラーワケアだが、最後の直線で前を走るメイショウテンスイがバテて下がり始めたタイミングで目の前にはペイシャエス。すぐ外にサンライズホークがいたため、進路がなくなってしまった。幸い2頭の間に出現した狭いスペースを抜け出して事なきを得たが、もしM.デムーロ騎手が締めていれば行き場がなかったかもしれない。

 もちろん、エンペラーワケアに十分な脚が残っていたからこそ、一瞬のチャンスをモノにすることができたのだろう。2着馬との着差は1馬身だったが、内容的には完勝といっていい。2着、3着が後方待機策で末脚を伸ばしたのに対し、横綱相撲で返り討ちにしたのだから価値がある。

チャンピオンズCに手応えも…頂上決戦は不戦敗?

 そして、武蔵野Sの1着馬には12月のダート頂上決戦、チャンピオンズC(G1)の優先出走権も与えられる。トップクラスの馬が多数集結する舞台だが、この勝利で賞金不足による除外を心配する必要がなくなった。

 デビュー戦の芝1600mで5着に敗れ、ダートに転向した2戦目から頭角を現したエンペラーワケア。スピードの勝ったタイプでもあり、これまでのダートはすべて1400m戦だっただけに1ハロン延長の不安がなかった訳でもない。

 しかし、あれだけの不利がありながら余裕十分の抜け出し。距離に不安のある馬の走りではなかったように映る。雰囲気的に昨年のチャンピオンズCを勝利したレモンポップに重なる臨戦過程でもあり、チャンピオンズCへの挑戦を期待したくなる。

 ところが、レース後のコメントでは本馬を管理する杉山晴紀調教師から、「来年のフェブラリーS(G1)が目標です」という意外な結末。残念ながらG1奪取は先送りとなりそうだ。

 川田騎手は既にチャンピオンズCにウィルソンテソーロに騎乗を予定していることも発表されており、見方によっては川田騎手優先の使い分けといえるのかもしれない。いずれにしても武蔵野Sの快勝は中距離に目途の立つ好内容だった。

 世界に通用する馬が出現して急激にレベルの上がったダート戦線。進境著しいエンペラーワケアのこれからに期待したい。

GJ 編集部

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