
【徹底考察】オークス(G1) シンハライト「この春で最も堅い1番人気だが『死角』がないわけではない」
【血統診断】
全兄にラジオNIKKEI杯を勝ったアダムスピーク、半姉にローズSで3着、チューリップ賞でも3着など牝馬クラシック戦線で活躍したリラヴァティ(父ゼンノロブロイ)がいる。全兄アダムスピークは弥生賞で1番人気に推されたが8着に惨敗。その後も皐月賞(G1)で最下位など、目立った成績を上げられなかった。ただ、それで早熟血統と決めつけるのは早計だ。アダムスピークの皐月賞の敗因は鼻出血であり、その後も屈腱炎の影響により本来の能力を出し切れていない可能性が高い。実際に半姉のリラヴァティは、古馬になってからも福島牝馬Sで2着するなど衰えはなかった。
従って、この血統に関しては3歳の春頃からピークを迎えて、そのまま持続するという考え方が妥当か。血統的にはある程度、距離の融通性はありそうなので、3歳牝馬同時の2400mに大きな不安はないだろう。
≪結論≫
『考察』であまり細かい数字を述べずに余談に終始したのは、それだけシンハライトに死角らしい死角がないからだ。桜花賞のレースレベルは例年以上、勝ったジュエラーはもちろん、本馬も秋華賞を含めた二冠、さらには古馬相手にエリザベス女王杯を勝っても何ら不思議のないレベルである。【血統診断】でも述べた通り、距離にも大きな不安がない以上、いわゆる「まともに走れば」といった状況になりそうだ。この春で最も堅い1番人気かもしれない。
ただ、実力的な死角はないが、状況も完璧かといえばそうでもない。なにせシンハライトが関東で走るのは初めてで、長距離輸送も当然初の経験となる。もともとディープインパクト産駒らしく馬格に恵まれておらず、桜花賞の馬体重は426㎏に留まっている。これが、初の関東遠征でどうなるか。あまり減るようだと、思わぬ苦戦を強いられる可能性もある。当日の馬体重はチェックしたいところだ。
ちなみに本馬を管理する石坂正厩舎は、2012年の10月にジェンティルドンナで秋華賞を勝って以来、G1勝ち4勝はすべて関東圏で成し遂げている。スタッフに不安は皆無である以上、あとはシンハライト次第だ。
(監修=下田照雄(栗東担当))
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