JRAの「隠匿」? シンザン、ハイセイコー、オグリキャップ「競馬の歴史」から”抹消”された往年の銃刀法違反騎手
先週末29日よりJRA(日本中央競馬会)のインターネット投票のパソコン版においてリニューアルが実施され、ユーザーを中心に早くも話題を呼んでいる。
従来のスマホ版に寄せてスタイルを大きく変更したとあって、ユーザーからは口々に「違和感」が上がっているようだが、JRAもただ現状に手をこまねいているわけではない。すでに先月初めには公式HP内に説明サイトを設置し、新システムに慣れてもらおうと「体験サイト」まで用意されている。
試しに、いつものようにIDやパスワードなどを入力してログインすると、「体験サイト」には”夢”のような空間が広がっていた。
まず、圧倒されるのが画面上に記された「購入限度額」だ。0が1、2、3……どうやら100万円が入金済みらしい。この際、それがどこから入金されているのかは考えず(あくまで体験版なので)、直下にある「WIN5」に目をやると、なんと12億円もの大金がキャリーオーバー中ではないか。
さっそく対象となっている5レースの出馬表を開くと、さらに度肝を抜かれる状況が待っていた。1枠1番ナリタブライアン、1枠2番スペシャルウィーク、2枠3番オグリキャップ……JRAのCMでお馴染みの『夢の出走馬』に勝るとも劣らない豪華メンバーがズラリ。
今回のリニューアル自体が表示される文字を大きくするなど、どうやら高齢者利用の拡大を狙ったものではないかといわれているが……なるほど、ここでもあえて21世紀の名馬たちを避け、「世紀末覇王」と称されたテイエムオペラオー以前の20世紀の競馬を彩った歴史的名馬が並んでいる。
中には、シンザンやハイセイコーといったオールドファンが胸を熱くするような往年の名馬も名を連ねており、もしこんなメンバーがWIN5・1レース目の小倉9R大濠特別(芝1200m)に出走すれば、小倉競馬場は前代未聞の大変な騒ぎになることだろう。(ちなみに5レースとも同じ出走メンバーだった)
繰り返しになるが、これはあくまで体験版。いわば「何でもありの世界」だが、JRAもなかなか心憎い演出をしてくれる。しかし、そんな関心も束の間、筆者の視線がある一点から醸し出される強烈な”違和感”にくぎ付けになった。
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