横山典弘×ミッキースワローに菊花賞「関東馬16年勝利ナシ」の鬼門……先週の秋華賞アエロリット撃沈を払拭するには?
「最後もアルアインに並んだら、いい脚を使ってくれると思っていたが、思いの他、簡単に抜かすことができた。馬もだいぶしっかりしてきて成長しているし、菊花賞が楽しみ」
甥である菊沢一樹騎手から”バトン”を託され、義弟となる菊沢隆徳調教師から”大器”を託された横山典弘騎手は、勝利騎手インタビューでいつになく饒舌だった。しかし、その言葉通り、皐月賞馬を寄せ付けなかったミッキースワローの勝利は、観戦者に大きな衝撃を与えた。
この勝利によってミッキースワローは、菊花賞戦線の最有力候補に浮上。『netkeiba.com』の人気予想では神戸新聞杯(G2)で2着したキセキ、アルアインに次ぐ3番人気に予想されている。
2年前まで「セントライト記念の勝ち馬は菊花賞を勝てない」というジンクスがあったが、それも2015年のキタサンブラックが撃破。1984年のシンボリルドルフ以来、31年ぶりの勝利を上げたおかげで、今年の勝ち馬ミッキースワローも堂々と胸を張って世代の頂点を目指せるはずだ。
しかし、実はミッキースワローには、まだ超えなければならない”壁”がある。それは「関東馬は菊花賞を勝てない」というジンクスだ。
関東馬が菊花賞を勝ったのは、2001年のマンハッタンカフェが最後。キタサンブラックの31年に比べれば約半分の16年だが、ここ10年の関東馬の菊花賞での成績[0.0.2.44]は、なかなか笑えない結果である。
そこには昨年の2番人気ディーマジェスティ(4着)、2010年の2番人気トウカイメロディ(6着)、2008年の2番人気マイネルチャールズ(5着)なども含まれており、京都への遠征が控える関東馬には非常に強い逆風が吹いている状況だ。
実際に菊沢隆徳調教師×横山典弘騎手コンビは、先週の秋華賞(G1)でも1番人気のアエロリットで7着に敗れている。若い3歳馬を遠征させてレースに勝つ難しさを痛感したばかりだ。
ただし、このミッキースワローには極めて大きなアドバンテージがある。それはこの春に一度、京都遠征を経験している点だ。
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