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キタサンブラック出遅れを挽回した武豊騎手「神騎乗」に絶賛の嵐! 復活の現役最強馬が天皇賞「春秋連覇」達成!

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 同じくインを突いて勝負に出たグレーターロンドンと田辺裕信騎手に、キタサンブラックが並び掛ける形で入った最後の直線。土砂降りと大歓声が入り混じる中、現役最強が力強く先頭に躍り出た。

 だが、武豊騎手が「先頭に出るのが早すぎた」と振り返った通り、レースはまだ400mを残していた。天才騎手のゲキに応え、懸命に粘り込もうとするキタサンブラックだったが、そこに最大のライバルとなる2番人気のサトノクラウンとM.デムーロ騎手が襲い掛かる。

 歴史的な不良馬場の中、すべての馬が死力を尽くした激戦となった。

 先頭を走るキタサンブラックが外にヨレ始めたところで、サトノクラウンが内を突こうとするが、なかなか差が縮まらない。この春、春古馬3冠を分け合った両雄の叩き合いとなったが、お互いに限界が近かった。

 残り200mを切ったところで、大勢は決した。秋の覇権を巡って叩き合う2頭の後ろに、重馬場のスペシャリストのレインボーラインが食い下がるが、その差は縮まりそうにない。デムーロが激しくアクションを繰り返すサトノクラウンも、ついに力尽きた。

 詰めかけた5万2000人による大歓声の中、ついに最強馬が復活を遂げた。「強い」キタサンブラックが帰ってきたのだ。

「すごく大きい勝利でした」

 勝利騎手インタビューに答えた武豊騎手の表情にあったものは、安堵だった。「これだけの馬に乗せてもらっていますから、本当にホッとしています」という言葉は、どこか誇らしげな感じが窺えた。

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