真剣勝負の裏にある真実に斬り込むニュースサイト・GJ
GJ
真剣勝負の真実に切り込むニュースサイトGJ
NEW
2017.12.26 08:50
JRAにピンポイントで「潰された」殿堂馬……「障害最強馬」オジュウチョウサンが超えるべき「最後の壁」は、強過ぎるが故の”歴史的遺恨”
編集部
しかし、グランドマーチスの場合は平地の万葉Sを制し、念願のオープン入りを決めた僅か2か月後に障害馬としてのデビュー。障害未勝利戦からやり直している。平地の初勝利こそダート1400mだったが、初の3000mの万葉Sでステイヤーの素質が開花。この時代の天皇賞は春も秋も3200m。本来なら、ここから天皇賞馬になってもおかしくはなかったはずだ。
だが実は、本馬が急遽障害入りを果たしたことには、この時代ならではの理由があった。
グランドマーチスを管理していたのは、スーパークリークなど数々の名馬を手掛けた名伯楽・伊藤修司調教師。当時、その伊藤厩舎の所属としてデビューした新人の寺井千万基は、騎手としては体重が重く、障害レースでしか騎乗できなかったのだ。
それにもかかわらず、当時の伊藤厩舎に障害馬は「0」。新人騎手の面倒を積極的にしっかり見る風習があった時代であり、状況を重く見た伊藤調教師が白羽の矢を立てたのがグランドマーチスだったのだ。
無論、平地馬として脂が乗ってきたグランドマーチスをあえて選んだことには根拠があった。姉が障害で3勝を上げていたことも然ることながら、実は祖母のハクレイが牝馬ながらに中山大障害を勝つほどの名ジャンパーだったからだ。
つまり、グランドマーチスのステイヤーの資質は母方の血が強く影響しており、本馬は平地馬としてだけでなく、障害馬としてはさらに”良血馬”だったということだ。
幸い、オーナーの大久保常吉(名義は大久保興業)氏と伊藤調教師は皐月賞馬マーチスの成功などを経て、深い信頼関係で結ばれていた。そもそも、このグランドマーチス自体がマーチスのような成功を意識して名付けられたという説がある。
PICK UP
Ranking
11:30更新- 【阪神JF】リバティアイランド、アスコリピチェーノ、ソダシを超える逸材!? 2歳女王決定戦で買うべき“大物馬主”推奨の2頭
- 武豊「来年が楽しみ」ヤマニンウルス不在でも大健闘…フォーエバーヤング擁する世代レベルの高さも証明
- 【香港C(G1)展望】絶対王者ロマンチックウォリアーVS逆襲の女王リバティアイランド! ダービー馬タスティエーラ完全復活なるか
- 【阪神JF(G1)展望】L.デットーリ×米国2歳女王メイデイレディが日本襲来! フォーエバーヤング妹など日本の女王候補が迎撃
- 武豊「非常識な最高速」でチェルヴィニア置き去り…他馬を凌駕する切れにC.ルメール「ドウデュースと同じ走りは出来ない」
- ミホノブルボンvsライスシャワー連想させた「100分の1」の攻防!同一馬によるワンツースリーは平地競走史上初
- 【香港マイル(G1)展望】3歳マイル王ジャンタルマンタルが待望の戦線復帰! 悲願達成のソウルラッシュと世界制覇に挑む
- ジャパンCでも天皇賞・秋でも下馬評覆す4歳馬の好走…「最弱世代」の汚名返上着々、出遅れて逃げてもダービー馬に先着の逸材が待望の復帰
- 武豊ドウデュースに「最強刺客」立ちはだかる…今年のジャパンCで「外国馬は消し」が危険すぎる理由
- 1番人気が「痛恨不利」で馬券圏外…勝利騎手には過怠金処分も「ハナ差の4着」に後味の悪さ