GJ > 競馬ニュース > オジュウ「最後の壁」  > 4ページ目
NEW

JRAにピンポイントで「潰された」殿堂馬……「障害最強馬」オジュウチョウサンが超えるべき「最後の壁」は、強過ぎるが故の”歴史的遺恨”


 そんな間柄だったからこそ、オーナーもグランドマーチスの障害転向を快諾。まさに昔ながらの人と人の繋がりが生んだ異例の転向劇だったが、これが後に歴史的な成功を生んだというわけだ。

 障害馬としてのグランドマーチスが、如何に突出した絶対的な存在であったのか。それは本馬がオジュウチョウサンを超える障害9連勝を達成したことも然ることながら、そのあまりの強さにJRAが「競馬のルールを改変する」に至った経緯に象徴されているだろう。

 当時、春と秋の2度に渡って開催されていた中山大障害には「中山大障害を勝った馬は2kg増」というルールがあった。しかし、グランドマーチスが中山大障害5連覇をかけて挑んだ1976年に突如「中山大障害を1勝ごとに2kg増」にルールが変更される。

 この唐突なルール変更に直接関係があったのは、当然4連覇中だったグランドマーチスただ一頭。結局、本馬は「2kg×4」の8kg増の斤量66kgで出走し、他のライバルは皆58kgだった。

 常識的に考えれば勝てるはずもないのだが、グランドマーチスはそこでも2着に奮闘する。しかし、無理が祟ったのか次走のレース中に骨折し、そのまま引退を余儀なくされてしまった。

 当然、これで黙っていないのがファンやマスコミだ。あまりにもピンポイント過ぎるルール変更に、グランドマーチス「1強」を快く思わない馬主会の圧力や、先述したハイセイコーの記録が塗り替えられるなど、障害馬としては目に余る活躍を良しとしなかったJRAの陰謀ではないかと騒ぎ立てた。

JRAにピンポイントで「潰された」殿堂馬……「障害最強馬」オジュウチョウサンが超えるべき「最後の壁」は、強過ぎるが故の”歴史的遺恨”のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

11:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 【阪神JF】リバティアイランド、アスコリピチェーノ、ソダシを超える逸材!? 2歳女王決定戦で買うべき“大物馬主”推奨の2頭
  2. 武豊「来年が楽しみ」ヤマニンウルス不在でも大健闘…フォーエバーヤング擁する世代レベルの高さも証明
  3. 【香港C(G1)展望】絶対王者ロマンチックウォリアーVS逆襲の女王リバティアイランド! ダービー馬タスティエーラ完全復活なるか
  4. 【阪神JF(G1)展望】L.デットーリ×米国2歳女王メイデイレディが日本襲来! フォーエバーヤング妹など日本の女王候補が迎撃
  5. 武豊「非常識な最高速」でチェルヴィニア置き去り…他馬を凌駕する切れにC.ルメール「ドウデュースと同じ走りは出来ない」
  6. ミホノブルボンvsライスシャワー連想させた「100分の1」の攻防!同一馬によるワンツースリーは平地競走史上初
  7. 【香港マイル(G1)展望】3歳マイル王ジャンタルマンタルが待望の戦線復帰! 悲願達成のソウルラッシュと世界制覇に挑む
  8. ジャパンCでも天皇賞・秋でも下馬評覆す4歳馬の好走…「最弱世代」の汚名返上着々、出遅れて逃げてもダービー馬に先着の逸材が待望の復帰
  9. 武豊ドウデュースに「最強刺客」立ちはだかる…今年のジャパンCで「外国馬は消し」が危険すぎる理由
  10. 1番人気が「痛恨不利」で馬券圏外…勝利騎手には過怠金処分も「ハナ差の4着」に後味の悪さ