GJ > 競馬ニュース > 「神10」誕生の悲劇  > 2ページ目
NEW

JRA騎手「神10」誕生の悲劇……2年連続トップ10に変化なし「1年100勝単位」で広がり続ける騎手格差に悲鳴

【この記事のキーワード】, ,

 実は、この数字は過去3年間の「リーディングトップ10」入りを果たした騎手10人の勝ち星の合計である。ご覧いただいた通り、2015年からここ3年間で「毎年約100勝」が上積みされている。

 言い換えればトップ10以下の騎手の勝ち星が、毎年約100単位で減少し続けているということだ。無論、下位の騎手であればあるほど目の前の1勝を掴めるかが死活問題であり、そう考えれば極めて深刻な事態といえるだろう。

 さらにこの深刻さに輪を掛けているのが、上位陣の固定化だ。下記は昨年と今年のトップ10騎手並びに勝ち星の一覧である。

JRA騎手「神10」誕生の悲劇......2年連続トップ10に変化なし「1年100勝単位」で広がり続ける騎手格差に悲鳴の画像2

ご覧いただいた通り、綺麗に10色に分けることができた。つまり、トップ10は「2年連続まったく同じ騎手10人で固定されている」ということだ。AKB48の「神7」ならぬ「神10」である。そして彼らの”取り分”が、今年になって「1132」→「1263」と131勝分、さらに下から吸い上げられたということだ。

「リーディング上位騎手の技術が優れているのは当然ですが、ここまで極端な格差が生まれるのは、偏に騎乗仲介者エージェントの影響が大きいと思いますね。

騎乗仲介者は騎手にとって、騎乗依頼を整理して最適化してくれる非常にありがたい存在です。ですが、無駄がなくなり合理的な効率化が進むほど、上位陣にスキがなくなり下位陣との格差は広がりやすくなります。

今はとにかく有能な騎手に、有能なエージェントが付き、有能な馬が集まる時代。もともと勝てば勝つだけ、勝ちやすい馬が集まるのが騎手界のサイクルだけに、今の時代で何の手立てもなくリーディング上位に顔を出すのは至難の業といえますね」(競馬ライター)

競馬を主催するJRAはそういった騎手の格差問題も重要視して、今年エージェント制度の見直しに踏み切ったが、残念ながらほぼ空振りに終わってしまった。実は昨年、そして今年のトップ10の内、戸崎騎手と内田騎手、デムーロ騎手と川田騎手、福永騎手と岩田騎手はエージェントが同じであり、来年ますます”力”の編重が加速しそうだ。

JRA騎手「神10」誕生の悲劇……2年連続トップ10に変化なし「1年100勝単位」で広がり続ける騎手格差に悲鳴のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

11:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
  2. 【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
  3. 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
  4. 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
  5. JRA調教師の目標は「餌やり」からの卒業!? 競馬界の「影の王」ノーザンファーム外厩大成功に存在意義ズタズタ……
  6. 四位洋文騎手が「トラウマ」嘆く……武豊騎手も不快感を露にした昨年「マイルCS」ディサイファの悲劇
  7. 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
  8. エリザベス女王杯「単勝430.6倍」大激走に19歳ジョッキーも「本当に信じられません」。 武豊1番人気がまさかの結末で生まれたJRA・G1最高配当【競馬クロニクル 第30回】
  9. 「死活問題」発生に競馬YouTuberが絶滅の危機!? 突然の動画削除にファンも動揺…… チャンネル配信者らに何が起こったのか
  10. エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは