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※出走取消 武豊「ヴィクトワールピサに似てる」大物絶賛も説得力半減!? 天才騎手とドバイW杯を制した名馬との数奇な運命

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 続く、弥生賞も単勝1.7倍の支持に応えて完勝。しかし、スター街道まっしぐらというところで思わぬアクシデントに見舞われる。武豊騎手が同春の毎日杯で落馬負傷。その後のスランプのきっかけとなるキャリア最大の故障に見舞われ、長期休養を余儀なくされたのだ。

 結局、ヴィクトワールピサは皐月賞を1番人気に応えて快勝したが、その鞍上には岩田康誠騎手の姿があった。日本ダービーでは3着に敗れ、連勝は5でストップした。

 その後、武豊×ヴィクトワールピサのコンビが再結成されたのは、秋の欧州遠征だった。

 3歳馬としては初の凱旋門賞挑戦。斤量のアドバンテージが有利に働く傾向があるレースだけに大きな期待が集まったが、前哨戦のニエル賞で4着に敗れると、本番でも見せ場は作ったものの7着に敗退した。

 帰国したヴィクトワールピサはジャパンCに矛先を向けるも、武豊騎手にはローズキングダムの先約があり、コンビは解散することに。皮肉にもヴィクトワールピサを破って同レースを優勝した武豊騎手にとっては、凱旋門賞が最後の騎乗となってしまう。

 その後、M.デムーロ騎手と新コンビを組んだヴィクトワールピサは、武豊騎手とローズキングダムが疝痛のため出走取消となった有馬記念(G1)を快勝。最優秀3歳牡馬に選出されると、翌年には日本競馬史上初めてドバイワールドカップを制し、歴史的名馬の階段を一気に上り詰めた。

 結局、ヴィクトワールピサは皐月賞、有馬記念、ドバイワールドカップとG1を3勝したが、いずれも武豊騎手とのコンビではない。それどころか、この馬のキャリア15戦中7戦と最も多くコンビを組んだ”主戦騎手”は、1度も国内G1に挑むことがなかった。

 世界の頂点に立ち、その名を馳せたヴィクトワールピサだが、武豊騎手にとっては苦い思い出が多い存在。主戦を務めながら、肝心なレースで騎乗できなかっただけに「ヴィクトワールピサに似てる」と言っても、少々説得力には欠けるのかもしれない。

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