福永祐一騎手が9頭立て3番手でまさかの「ドン詰まり」武豊騎手とM.デムーロ騎手に「してやられた」単勝1.7倍の惨敗劇
「この春は、思い通りに乗れたかどうかは別として、常に一発を狙って騎乗した自負はある」
この言葉は一体どこに行ってしまったのか……。
2日の中京11Rでのことだ。単勝1.7倍という断トツ人気キャンベルジュニアに騎乗した福永祐一騎手だったが、内で包まれて何もできないまま3着でゴール。絵に描いたような”ドン詰まり”のレースで、応援していたファンからは悲鳴が上がった。
この日から開幕を迎えていた中京競馬。芝のコンディションは至って良好で、朝から前が止まらないレースが続いていた。
その日のメインレースとなった11Rの豊明S(1600万下)。9頭立ての小頭数の上に、これといった強力な逃げ馬がいないメンバー構成。1枠1番だった福永騎手のキャンベルジュニアはここまで7戦4勝。前走のダービー卿チャレンジT(G3)でも1番人気に推されたほどの素質馬。つまりは”確勝級”の一戦だ。
ゲートが開くと抜群のスタートを切ったキャンベルジュニア。そのままハナに立って押し切るのかと思いきや、手綱を引っ張り減速する福永騎手。
その間にM.デムーロ騎手騎乗のタガノエスプレッソが先頭に立った。普段は差し馬で、これまで一度も逃げたことはないが、デムーロ騎手はこの日の馬場傾向を掴んでいたのだろう。迷いなくハナに立った。
タガノエスプレッソが前に入ったことで、キャンベルジュニアはすぐ後ろで折り合いがつけやすくなったはずだが、福永騎手はずっと手綱を引っ張って馬とケンカをしたまま。そこまで意地になって引っ張る必要があったのかは定かでないが、ズルズルとポジションを下げた。
馬との折り合いを欠いた決して褒められた道中ではなかったが、単勝1.7倍と完全に格上のキャンベルジュニアなら、まあ大丈夫だろう。レースを見守る多くのファンがそう思ったのも束の間、直線に向いたキャンベルジュニアは3番手ながら完全に行き場を失っている。
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