【夏季特別企画】史上最強世代・最後の一冠『菊花賞の行方を占う』Vol.4 「期待度はロブロイ・クリスエス級。名門・藤沢厩舎の大器が『決戦の秋』に備える」
先月11日、世代の頂点を決める日本ダービーから2週後の東京競馬場。頂上決戦に間に合わずに最後の一冠に思いを託す”大器”が、堂々の勝ち名乗りを挙げた。
関東の名門・藤沢和雄厩舎が管理する良血馬ラヴィエベール。母はフランスのサンタラリ賞(G1)の勝ち馬で、順調ならば春のクラシックにも参戦していたであろう逸材だが、馬に無理をさせない藤沢厩舎らしく大事にステップを踏んできた。
その2勝目を挙げた500万下(芝2400m)での内容は、まさに圧巻の一言だった。
8頭立ての小頭数で行われたレースだったが、ラヴィエベールはすんなりと好位を追走。その類まれなるスケールの大きさが光ったのが最後の直線で、鞍上の内田博幸騎手は”今後”を見据えて、あえて馬群に突っ込ませる厳しいレースをしている。
強引に馬群を割ろうとしたため両隣の馬から激しく挟まれ、普通の馬なら戦意を喪失してしまってもおかしくないほどの接触だった。だが、秘めたる力を存分に発揮したラヴィエベールは、文字通り馬群を割るようにして力強く突き抜けた。
それだけでも相当なポテンシャルがなければできない芸当だが、ラヴィエベールはそこからさらに加速して、最後は粘り込みを図っていた2着馬を捕らえてゴール。大きな不利がありながらも、上がり3ハロンはメンバー最速を記録している。
「最後までしっかり脚を使ってくれました。すごく良いものを持っていますし、これからが楽しみです」
鞍上の内田騎手は相棒の能力を手放しで絶賛。3歳牡馬には青葉賞馬のヴァンキッシュランというお手馬がいるが、秋にはこの馬との選択を迷っていても何らおかしくはない。ラヴィエベールの走りには、それくらいの大物感が伝わってくるからだ。
「現時点で比較するのは少し可哀想ですが、エンジンの掛かりがやや遅く雄大な走りをするところは、ダービーで2着だったサトノダイヤモンドと似ているところがありますね。タイム自体は平凡ですが2400mの条件戦の時計ですし、むしろ1000mを63.7秒という超スローペースで問題なく折り合えたことが、菊花賞に向けての好材料になりそうです」(競馬記者)
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