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JRA「春のマイル王」モズアスコットに不安要素!? 安田記念勝ち馬に立ちはだかる「春秋統一マイラー」の高き壁

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 以前は馬券の軸として最適だった春のマイル王だが、ここ10年は5頭が春秋連覇に挑戦して勝ったのはモーリスのみ。サトノアラジン、ストロングリターン、リアルインパクト、ショウワモダンといった同年の安田記念勝ち馬は、人気を背負いながらも軒並み着外に沈んでおり、勝率並びに馬券圏内率は20%に留まっている。

 また、2015年のモーリス以前に同一年の春秋マイル王に輝いたのは、2007年のダイワメジャー。2000年以降はこの2頭のみであり、共に天皇賞・秋(G1)を勝利するなどカテゴリーを超えた絶対的な強さがあった。充実していることは間違いないが、今のモズアスコットに、そこまでの力があるのかは未知数だ。

 先日の共同記者会見でルメール騎手は「ライバルは?」という質問を受け「ペルシアンナイトはマイルで強い馬」と、まずは前年王者に敬意を表した。だが、その直後に名を挙げたのがロジクライだ。

「そして、ロジクライ。彼は京都競馬場がちょうどいい馬だと思います。この間(富士S)は強かったね。楽勝だった。彼も春からパワーアップしている」

 実際に前走の富士S(G3)は、ルメール騎手が手綱を執って2馬身差の完勝。レース後、その走りを称賛し「G1でもチャンスがある」と高く評価している。以前は天皇賞・秋やスワンS組が幅を利かせていたマイルCSだが、近年は富士S組が台頭。昨年もペルシアンナイトとエアスピネルがワンツーを飾ったように、ここ10年で前哨戦としては最も優れた成績を上げている。

 最後には「でも良いレースができたら(モズアスコットが)勝てると思います」と前を向いたルメール騎手。1番人気が濃厚な春のマイル王だが、絶対的な王者となるのはあと1枚、壁を破る必要がありそうだ。

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