最強女王アーモンドアイ筆頭に「種牡馬ロードカナロア」躍進の2018年。新怪物サートゥルナーリア出現で「絶対王者」ディープインパクトの牙城危うし?
12月29日、JRA(日本中央競馬会)が2018年度の各種リーディングを発表し、総合リーディングサイヤーにディープインパクトが輝いた。同馬は7年連続のリーディングとなる。
日本競馬に革命をもたらした大種牡馬サンデーサイレンスと入れ替わるように、種牡馬入りしたディープインパクト。無敗の三冠馬として国民的知名度を誇った歴史的名馬だけに、その種付け料は初年度から異例の900万円。それから、わずか8年余りで世界最高額(当時)となる4000万円まで高騰した。
日本が世界に誇る大種牡馬として順風満帆なディープインパクトだが、実は昨年は数字を大きく落としていた。具体的に述べると2016年に38勝だった重賞勝利が、昨年は16勝に激減。種牡馬ごとの産駒の平均収得賞金額の大小を表すアーニングインデックス(EI)も2.80から2.02まで下降していたのだ。
しかし、今年は巻き返しに成功。NHKマイルC(G1)のケイアイノーテック、日本ダービー(G1)のワグネリアン、菊花賞(G1)のフィエールマンなどJRA・G1を5勝し、重賞勝利も29勝に回復。また、サクソンウォリアーが英2000ギニー(G1)を、スタディオブマンが仏ダービー(G1)を制すなど、世界にもその名声を轟かせた。
だが、そんな”絶対王者”の偉業があったにも関わらず、今年最も注目された種牡馬は2年目を迎えたロードカナロアだった。
今年の統一スプリント王ファインニードルが8着に沈んだように、日本のスプリント王がまったく歯が立たない香港スプリント(G1)を連覇するなど、現役時代は世界から「龍王」と恐れられたロードカナロア。種付け料もスプリンターとしては高額な500万円からスタートしたが、関係者の多くが産駒に期待したのは、やはりその絶対的スピード能力を引き継いだ短距離での活躍だった。
しかし、今年はいい意味でその期待を大きく裏切った一年だった。アーモンドアイが牝馬三冠に加え、ジャパンC(G1)も制覇。チャンピオンディスタンスの2400mをあっさりと克服し、現役最強の座に躍り出たのだ。
それだけではなく、ステルヴィオがマイルCS(G1)を勝つなど、期待された短距離でも結果を残したロードカナロア。年末のホープフルS(G1)では産駒のサートゥルナーリアが圧勝し、来年に向けて大きな飛躍を予感させている。JRAのG1・6勝はディープインパクトを上回る堂々のトップだ。リーディングも、わずか2世代で総合7位まで躍進。来年の種付け料も昨年の800万円からほぼ倍増の1500万円と、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いとなっている。
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