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史上唯一の日米オークス馬シーザリオを巡る「血のドラマ」。息子リオンディーズのライバルに同世代のエアスピネルを超える「超大物」参戦も

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 2歳時には京都2歳S(G3)を制して一躍クラシック候補に名乗りを挙げたが、3歳初戦として迎えたスプリングS(G2)で7着完敗。本番の皐月賞でも15着大敗とリオンディーズ、エアスピネルに大きく水を開けられた。

 今はこの2頭の「ライバル」などとは言えないかもしれないが、これでドレッドノータスの挑戦が終わったわけではない。現マイル王モーリスのように、3歳クラシックの壁に跳ね返されても古馬になって大成した名馬は山ほどいる。

 そして、もう一頭の”大物ゲスト”が今年のオークス馬シンハライトだ。

 実はシンハライトの母シンハリーズは、2005年のアメリカンオークスの3着馬。つまりシンハリーズもまた、シーザリオが勝ったオークスで敗れた馬なのだ。その後、デルマーオークス(G1)を勝って日本に輸入。6番仔がシンハライトである。

 同世代とはいえ、牝馬のシンハライトと牡馬のリオンディーズが戦ったことはまだない。この秋もシンハライトには秋華賞(G1)、リオンディーズには天皇賞・秋(G1)という目標があるため、当分直接対決はないかもしれない。

 だが、秋華賞と天皇賞・秋は同じ芝の2000m。それは2頭が向かう「今後の路線」が近いことを意味しているのではなかろうか。早ければジャパンC(G1)、年末の有馬記念(G1)辺りが濃厚だが、シンハライトのポテンシャルを考慮すれば、牝馬の枠を飛び越えてくる可能性は多分にあるといえる。

 いずれにせよ、シンハライトが牡馬に挑戦した時、立ちはだかる”壁”として、そこにリオンディーズがいるのか……その舞台がアメリカならなお興味深いが、奇しくも2017年のブリーダーズCの舞台はシンハリーズがオークスを制したデルマー競馬場である。

 果たして、歴史上唯一の日米オークス馬シーザリオを巡る「血のドラマ」は、まだ序章を終えたところなのかもしれない。

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