多井隆晴×佐々木寿人、Mリーグ開幕直前「No.1対談」実現! 通算「+922.1pt」VS「+803.1pt」2大エースは何故勝てるのか……見えた「強者」の共通点
寿人:いや「愚形上等」とか言ってますけど、結構良形を目指してはいるつもりではいるんですよ。
多井:ああ見えて、結構巧みな手順をするし、降りるべきところはちゃんと降りてる。ここ数年で、ちょっと変わったよね?
寿人:変わりましたね。やっと我慢を覚えました。
多井:なんだよ、それ(笑)! でも、黒沢さんは基本好形だし打点も高いから、彼女からリーチが来たら押し返してたくないもん。だからツモ回数も増える。あれは彼女の強み、ホントに凄い。
――高打点しか求めない「セレブ打法」の真骨頂ですね。
多井:だって副露率6%(6.72%、30位)だよ!?
寿人:他に1桁台の人っていないのか……。
多井:逆に副露率32.87%で1位のコバゴーも結果出してるからよくわかんない。
寿人:南場が強いんですよね、コバゴーさん。今回はダメだなと思っても、上手いこと挽回してくるイメージがありますね。
多井:Mリーグは打点力がないと戦えないと思ってたの。1000点、2000点の喰いタンをやる人はMリーグで不利なはずだし、鳴きだけじゃ赤(ドラ)入り麻雀は厳しいと思ってるんだけどなあ。でも剛くんが勝っちゃってるんだよね。
寿人:コバゴーさんは特例中の特例って感じがしますね。Mリーグは高打点が作れる面前リーチ型の成績が良いイメージですけど、そうじゃない小林さんの成績が常に安定しているのが凄いんですよね。
多井:なんで?
寿人:……わかんない。
――とりあえず、小林選手の昨シーズンのリーチ成功率69.33%(1位)は驚異的だと思います。
多井:コバゴーは愚形のところは先に鳴いちゃうから、愚形リーチがほぼないんだよね。
――あと昨シーズンの小林選手は31戦して、ラスはわずか1回だけ。ラス回避は脅威の96.77%! ご本人はTwitterで「リーチ後のめくりあいに勝てただけのデータにも見える」と謙遜されていましたが。
多井:もしかしたら今後、めちゃくちゃ強い麻雀AIが出てきたら、小林タイプかもしれないよ?
寿人:あー、それは頷ける。
多井:俺らの技術は言うても人間の技だもん(笑)。
――麻雀ロボの異名を持つ小林選手は、いろんな意味でイレギュラー的な存在なんですね(笑)。それでは、そろそろ来季に向けてのお話を伺いたいのですが、お2人から見て「この選手は要注目!」という方はいますか?