多井隆晴が「藤田晋ロス」に悲痛の叫び!? 初代王者が大苦戦を強いられた「ラスなし記録の罠」とは【RTDリーグ2018インタビュー】
多井:考えてますね。これは絶対に書いてほしいんですけど、相当なプロフェッショナルだと思いますよ。藤田さんは麻雀ファン全体の”根っこ”の部分、「麻雀が好き」っていう根本的な気持ちを刺激してくるんですよね。それを意識して打ってるのが伝わってくるんですよ。早くRTDリーグに帰ってきてほしいですね。いや、ホントに(笑)。
――昨シーズンの「予選」で佐々木プロと小林プロが両DIVISIONで断トツの存在になって、今年もまったく同じ両名が首位を賑わせている。この現象は調子や勢いだけでは説明できない。
多井:雀風はまったく違うんだけど、2人ともいい意味で考え方がシンプル。人の動向に左右されないからブレないっていうか、いつもラスを全然恐れずに攻めてくる。鈍感力が高いし、ハートが強い。それが他の人と全然違うし、例え多少ラスを食っても取り戻せる予選の戦いにすごく向いているんだよね。
例えば、寿人は独特の勉強法で「自分が勝った試合」しか見ないんですよ。負けた試合は一切見なくて、自分が勝った試合だけを何度も何度も見直して徹底的に研究する。だから前回とか今回の予選みたいに、勝ちだすと手が付けられない。勝てば勝つほど、どんどん強くなる。
ただ僕の場合、4位までに入ればいい予選と準決勝、決勝では戦い方が全然違うんですよね。僕がこれだけタイトル獲っているのは、トップ獲りの決勝に強いから。普通は4人に1人の25%のところを僕は50%くらいでチャンピオンになっちゃうんですよ。
――確かに、佐々木プロと小林プロは予選でぶっちぎったものの決勝で敗れている。
多井:まだ歴史が浅いからたまたまな部分もあるけど、一長一短だね。ただ、あの2人が予選で圧倒的に強いことは確かだから。来年の予選は彼らの要素を取り入れて、もっと強引に行くところは行こうとかは考えてますね。人のことなんか全然気にせずに打ちたいですね、もっと自由奔放に。
来年は、全然違う多井隆晴をお見せします。スタートから、ぶちかましてやりますよ。いや、もう「来年見とけよ!」と。人格変わったんじゃないかっていうくらい攻めの麻雀を見せるんで。見ててくださいよ!(笑)
――そのためにも今シーズンを勝ち残るしかない。現在3位という難しい立場だが、今後の見通しは。
多井:ここまでトップが少ないですし、本当に上手くいってなくて。攻めたい気持ちはあるんですけど、やっぱり7位、8位になるのは怖いですね。基本的な作戦はもう変えられないと思うんですけど、それで上手くいくかはわからないですね。