
鈴木たろうがMリーグ「ドラフト当確」と語るのはアノ人!? 超危険牌を平気で押せる「ゼウスの選択」の神髄とは

――先程も「僕は結構、押すタイプ」とおっしゃられていたが、たろうさんといえば「ゼウスの選択」といわれる強烈な押し返し。他のプロの「読み」で超危険牌と判断した牌でも、難なく押せてしまう強さは何なのか。
たろう:そもそも「読み」って絶対ではないですよね。「読み」で明らかに危険な牌でも「危険度が上がっているだけ」で、それが直接切らない理由にはならない。「読み」は、あくまで推理なので。
むしろ「読める人ほど、自分が読んだ要素を強く意識し過ぎる傾向がある」と思います。プロの場合お客さんの目もあるので「あからさまな危険牌を切るのはどうなのか」「打ったら批判される」「当たり牌を止めたらカッコいい」とか、どうしても自分の読みを重視してしまう傾向がありますね。
――自分の「読み」に頼り過ぎてしまう。
たろう:自分も読むには読むんですけど、ある牌が「めっちゃ当たりそう」と思っても、切るか切らないかは別の話。当たる、当たらないではなく「全体的な期待値」の問題で、この牌を通せばテンパイ確定とか、ちゃんと理がある時は大本命でも切る時は切りますね。
例えば、仮に10回に1回8000点を振り込んでも、残りの9回でテンパイしていればテンパイノーテンの差で20000点以上得するわけですよね。(実際に鈴木たろうプロの総ノーテン罰符は、参加メンバー16名で最少。現在2位に5500点差をつける断トツ1位を記録している)
麻雀は「期待値」の計算ゲーム。オリるのは簡単ですけど「本当にオリた方が得なのか」、危ない牌ですけど「それを切らないのは本当に得なのか」といったことをちゃんと考えた方がいいですね。
――サイバーエージェントの藤田晋社長も、先日発売された著書『仕事が麻雀で麻雀が仕事』(竹書房)の中で「この素養があるかどうかが、麻雀が強い弱いを分けると言っても過言ではない」とおっしゃられていました。
たろう:僕も切らない牌は切らないですけど、最終的に期待値のプラスが見込めるなら、たとえ今当たっても切る牌は切ります。そこが人とは違うのかもしれないですね。
――たろうさんは「雀王決定戦は勝たなきゃいけないもの。RTDは勝ちたいもの」とおっしゃられていた。最後に応援してくださっているファンの方々にメッセージを。
たろう:とにかく勝ちたい。マジョリティに反することをどんどん仕掛けて(ポイント的に決勝進出が濃厚な)コバゴー(小林剛プロ、麻将連合)、あのスタイルを破って優勝したいと思いますので(笑)、応援よろしくお願いします! ありがとうございました。
(文=浅井宗次郎)
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