理論上は来年の三冠馬?「ディープインパクトの跡継ぎ」を作るための傑作『成功の方程式』を持つ名馬がデビュー
ディープインパクト「ブラッドスポーツ」といわれる競馬にとって『血統』という要素は極めて重要であり、特にまだレースを走ったことがない2歳馬の素質を推測するのに欠かせないツールとなっている。
だが、述べるまでもなく血統に”絶対”の答えはない。何故なら、血統とは単なるデータの蓄積による統計に過ぎないからであり、生物学、科学的な根拠はほぼ皆無に等しいからだ。しかし、その一方で競馬関係者、特に生産者において血統は”商品”の価値を決める極めて重要な要素となっているのも事実だ。
それは天下の生産者集団・社台グループにおいても同じであり、いや「ことさら血統を重視している」と述べても過言ではない。
例えば、2012年にイギリスでサンチャリオットS(G1)という牝馬限定レースを制したシユーマを現役引退直後に購入している手腕は、社台グループが血統という「統計データ」に対して深い信仰を持ち、世界に向けて広くアンテナを張っている典型的な例だ。
この兄にフランスのG1馬を持ち、サンチャリオットSを歴代2位のタイムで勝ち、カナダのEPテイラーS(G1)も制した名牝を社台グループが手に入れたのは、他でもない。
日本最高の種牡馬となるディープインパクトと交配するためだ。
血統が統計データである限り、やはり様々な偏りがあり「傾向」が存在している。それは、日本一成功を収めているディープインパクトであったとしても例外ではない。例えば、同じく日本で大成功したトニービン系の血を持つ繁殖牝馬との間には未だG1ホースを輩出しておらず、絶対数の割には相性が決して優れているとはいえない。
その逆にマキャベリアン系との配合では、わずか数頭の中からヴィクトリアマイルを連覇したヴィルシーナが誕生。他にもストームキャットに代表されるストームバード系との配合ではキズナやリアルスティール、ラキシス、エイシンヒカリやアユサンなど数多くのG1ホースを輩出している。
また、ディープインパクトの最高傑作となる6冠牝馬ジェンティルドンナや、トップマイラーのフィエロを輩出したダンチヒ系との組み合わせも極めて相性が良い配合といえるだろう。
実はシユーマの血統は、そのすべてを兼ね備えている。
つまり、言い換えれば社台グループがわざわざフランスからシユーマを買い取ったのは、最高の相性を持つ繁殖牝馬とディープインパクトと配合するために他ならないということだ。
そして、そうやって誕生した初仔が、今年デビューを迎えるヘリファルテ(牡2歳、美浦・堀厩舎)である。
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