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なぜ武豊は「天才」と呼ばれるのか。かしわ記念(G1)のコパノリッキー復活劇で示した「プランB」の精度の高さに驚愕

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 だが、あろうことかコパノリッキーはスタートで煽ってしまい出遅れた。先行争いに加われず、最内枠ゆえに次々と他馬に前を塞がれる万事休すの展開。コパノリッキーの馬券を勝っていた人は、この瞬間誰もがため息を漏らしたはずだ。

 ただ、ここから武豊騎手がなぜ「天才」といわれるのか。その理由を存分に見せつけることとなる。

 スタートで後手を踏んだ武豊騎手が選択したのは、無理をしない中団からの競馬だった。そのポジショニングは絶妙。先行勢と後方勢のちょうど中間となるポケットに位置取ったことにより、外から被せられるリスクが激減。逆にいつでも動き出せる態勢を築いていた。

 いよいよ勝負所を迎えると、外からまくりを掛ける。その脚色は手応え十分で、何よりもこの競馬ならば外から被せられる心配がまずない。天才騎手の完璧なエスコートで最後の直線に向いたコパノリッキーは、これまでの逃げ馬のイメージを大きく覆す圧巻の末脚で先頭集団を捉えると、そのまま後続を突き放して連覇を達成した。

「スタートが悪ければ差す競馬になるかな、とは考えていました。3年前も差して勝っていましたからね。道中が悪くない流れだったし、いい形で直線を向けた。直線でもしっかり伸びてくれて、掴みどころのない馬ですが、久しぶりに走ってくれました」

 勝利騎手インタビューでそうコメントした武豊騎手がなぜ「天才」といわれるのか。それは単純にコパノリッキーのイメージを覆す”神騎乗”を披露したからだけでない。

 何よりも恐ろしいのは、それが「プランB」であることだ。

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