
JRAクリノガウディー「実力ある1勝馬」が波乱の主役⁉ 東京新聞杯(G3)で虎視眈々と狙う「2勝目&重賞制覇」
9日(日)に東京競馬場で古馬マイル戦線を占う、東京新聞杯(G3)が開催される。
昨年はインディチャンプがこのレースを勝って、安田記念(G1)、マイルCS(G1)を勝ち春秋マイル王に君臨した。また、2018年は昨年の年度代表馬リスグラシューがここを勝っているほか、2014年には後にヴィクトリアマイル(G1)を制したホエールキャプチャが勝利しているなど、G1を制した馬の始動戦として使われてきた。
今年も多士済々なメンバーがそろったが、中でも戦績が個性的なクリノガウディー(牡4、栗東・藤沢則雄厩舎)に注目したい。
実は2歳時の新馬戦以来、勝ち星がない。つまり1勝馬なのだ。
1勝馬ながら、重賞に出走できるのは2度の重賞2着があるためだ。ひとつはアドマイヤマーズが勝った一昨年の朝日杯FS(G1)。もうひとつは中京記念(G3)での2着だ。これ以外に2着はなく、また3着に入ったこともないので、10戦のキャリアで連対したのは3回のみ。
戦績をよく見ると、マイル以上の距離を4回使われている。1回は新馬戦でここは楽に勝ち上がっているが、続く東京スポーツ杯2歳S(G3)では7着。スプリングS(G2)は6着、皐月賞(G1)は最下位といいところがない。このあとマイル戦だけを使われているので、マイル以上は適性がないと陣営も判断したのだろう。
とは言え、東スポ杯では0.5秒差、スプリングSでは0.4秒差と着順ほど着差はついていない。着順に比例して着差がついたのは皐月賞とNHKマイルC(G1)の2戦だけで、ほかは敗れたものの1秒以内の着差に収まっている。
特に東京新聞杯と同コースの富士S(G3)はノームコアの4着に入ったが、着差は0.3秒。続くマイルCSでもインディチャンプの7着に終わっているが、着差は0.6秒と実は惜しい競馬が続いているのだ。しかも、G1馬相手にこの着差なので、地力そのものは決して低くないことは証明できているだろう。
逆に大きく着差がついた3戦に関しては敗因がはっきりしていることもある。
皐月賞は1.9秒の着差がついているが、これは明らかに距離が長かったと言える。NHKマイルCは1.1秒差だが、ハイペースだったのと4コーナーで不利を受けたのが影響している。もう1戦、京王杯AH(G3)で0.9秒差の7着に負けているが、これもハイペースに巻き込まれた結果だろう。
たった1勝ではあるが、デビュー2戦目からすべて重賞を使われてきた強者である。特に2着2回の重賞のうち、1回は2歳戦とは言えG1での2着だ。
脚質にも馬場にも注文がつかず、着順はともかく着差に注目すれば大敗している例が少ない。
メンバーが落ちるここであれば、同コースの富士S以上の成績を残してもおかしくはない。1勝馬と言えども侮れない存在だ。
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