
阪神C(G2)インディチャンプは本当に「絶対的」な存在なのか!? 最強グランアレグリア不在で確勝期すも…… 最有力候補に意外な落とし穴
27日、中山競馬場では今年のG1の掉尾を飾るグランプリ・有馬記念(G1)が行われる。1年を締めくくる注目のレースとなるが、前日の阪神で開催される阪神C(G2)もまた、見逃せないレースだろう。
昨年はグランアレグリアが5馬身差で圧勝。これを機に春は高松宮記念(G1)で2着に入ると、安田記念(G1)ではアーモンドアイを撃破する大金星を挙げた。勢いはこれだけに留まらず、秋にはスプリンターズS(G1)とマイルCS(G1)で立て続けに勝利を収め、アーモンドアイ引退後の競馬界で現役最強馬の後継として名乗りを上げている。
そんな最強候補をマイルCSで最後まで追い詰めたのがインディチャンプ(牡5、栗東・音無秀孝厩舎)だ。同馬も昨年の安田記念ではアーモンドアイを破って優勝すると、秋のマイルCSも制して春秋マイル王へと輝いた実力馬である。
惜しくも2着に敗れたとはいえ、前走のマイルCSはコンビを組む福永祐一騎手の巧みな手綱捌きが目を引いた。
レースは快速が自慢のレシステンシアが逃げていたものの、休み明けを気にしたのか北村友一騎手は消極的な騎乗。持ち味の活きるハイペースではなく、いわゆる溜め逃げを選択したため、スローペースで先行馬群が一団となっていた。
道中、福永騎手はグランアレグリアを前方に見る位置取りで徹底マーク。抜群の手応えを感じていたC.ルメール騎手としても、いつでも抜け出せると油断があったのだろう。相手の動き出しが遅いと見るや、福永騎手は一足早くインディチャンプを外から進出させてライバルを内へと封じ込んだ。
この奇襲によって思惑が外れたのはグランアレグリアだ。脚は十分に残っていながらも前にはレシステンシア、ラウダシオン、アドマイヤマーズが横並びの大ピンチに陥った。これを尻目に出し抜いたインディチャンプが一目散にゴールへ逃げ込みを図る。
ところが勝利の女神は残酷な結果をもたらす。福永騎手とインディチャンプは完璧なレースをしながらも、後手に回ったはずのルメール騎手とグランアレグリアの強さの前に屈した。
レース後、福永騎手が「今日は100%の走りができました。勝ち馬と同じ位置でブロックしながら、追い出しを遅くさせたのですが、相手が一枚上でした」と、コメントしたように相手を褒めるしかない敗戦だった。
阪神Cでは、そんな「目の上のこぶ」のような相手が不在ということもあり、圧倒的な人気が予想されるインディチャンプ。だが、今度は福永騎手が一転して不安材料となる可能性がある。
PICK UP
Ranking
17:30更新「素行不良」で干された若手の更生に関西の大御所が名乗り! 福永祐一を担当した大物エージェントもバックアップ…関係者から「優遇され過ぎ」の声
【NHKマイルC(G1)予想】ジャンタルマンタルは皐月賞の反動があるとみて消し! 出走唯一の連勝馬に着目
横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 「関東の問題児」がバチバチの叩き合いで痛恨の騎乗停止…被害馬の騎手からもクレーム? 降着の裁決に「迷惑をかけてしまい申し訳ない気持ち」
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「一寸先は闇」のような勢力図の激変…注目集めた若手同期の明と暗、あの「お騒がせ騎手」が佐々木大輔に続くブレイク?
- セイウンハーデスにも襲い掛かった「不治の病」…“奇跡の復活”カネヒキリ以来の伝説に挑む
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
関連記事
JRA【阪神C(G2)展望】インディチャンプ、久々1400m戦でも「負けるわけにはいかない」!? 堅実ステルヴィオにもチャンスあり!
JRA福永祐一「結果だけが100点ではありませんでした」マイルCS(G1)「今年こそは……」で20年!? インディチャンプで「初挑戦」目覚めぬ「悪夢」に思うのは……
JRA福永祐一インディチャンプ「黄色信号」でスプリンターズS(G1)出走危機!? マイル王の初1200m挑戦は見送りか
JRAスプリンターズS(G1)に超豪華メンバー集結!グランアレグリア VSインディチャンプが激突する秋のG1開幕戦に大注目
JRA福永祐一「鞍上問題」インディチャンプまさかスプリンターズS参戦でスッキリも、レッドアンシェル、ミスターメロディ陣営から「悲痛な叫び」?