
JRA蛯名正義「立場逆転」で引退目前に手繰り寄せた18年越しの悲願! ケガに泣いた1年前、「幻」となった大偉業達成に現実味
2月一杯で騎手を引退し、調教師へ転身する蛯名正義騎手。残された騎乗日数はついに6日間となり、ムチを置く日がすぐそこまで迫ってきている。
今週末の重賞には騎乗しないため、重賞の騎乗機会は残り3回。すでに最後の重賞となる中山記念(G2)はゴーフォザサミットに騎乗することが決まっており、18年の青葉賞(G2)を制したコンビに熱い視線が注がれる。
また、20日に行われるダイヤモンドS(G3)、京都牝馬S(G3)は騎乗馬が発表されていないが、レースに参戦するとなれば注目されるだろう。
そんな蛯名騎手にとって偉業達成へのラストチャンスとなるのが、21日の小倉大賞典(G3)だ。
これまでJRA全10場で重賞制覇を達成しているのはわずか6名。もし、蛯名騎手が小倉大賞典を勝てば、史上7人目の快挙となる。
03年に函館記念(G3)をエアエミネムで制し、残すは小倉競馬場のみとなった蛯名騎手。だが、最後の壁を越えられないまま17年以上も足踏み状態が続いている。これまでに8度、小倉の重賞に挑戦するも、07年の小倉大賞典(G3)でエイシンドーバーに騎乗した際の2着が最高着順。その後、1番人気馬に2回騎乗するチャンスがあったものの、勝利には至っていない。
小倉で重賞に騎乗できるのは小倉大賞典が最後となるため、後のない蛯名騎手は並々ならぬ気合が入っていることだろう。
今年、蛯名騎手が騎乗を予定しているのはデンコウアンジュ(牝8歳、栗東・荒川義之厩舎)だ。
昨年、小倉競馬場で行われた愛知杯(G3)の勝ち馬であるデンコウアンジュ。小倉での出走はこの1回だけだが、19年の福島牝馬S(G3)を勝っていることから、小回りコースを得意としている。
8歳の高齢馬だが、今年の愛知杯はトップハンデの56キロを背負いながらも6着に健闘。コース替わりがプラスに働くとすれば、十分に勝ち負けに期待できそうだ。
「実は、昨年の愛知杯はデンコウアンジュに蛯名騎手が乗る予定でした。もし、騎乗していればこの時にJRA全10場の重賞制覇を達成していたかもしれません。
しかし、1か月前の落馬負傷が原因で柴田善臣騎手に乗り替わりとなりました。かなり悔しい思いをしたはずですよ。
奇しくも、6日に柴田善騎手が負傷して戦線離脱。これもあってか蛯名騎手がデンコウアンジュの手綱を取ることになりました。昨年のリベンジも含めて期待したいですね」(競馬記者)
蛯名騎手がこれまでに積み上げた勝利数は2538勝(7日現在)で、武豊騎手、岡部幸雄元騎手、横山典弘騎手に次ぐ歴代4位。他にも日本人で唯一、凱旋門賞(G1)で2着2回という成績も収めている。
名実ともに文句なしのトップジョッキーが更なる勲章を獲得することに期待したい。
PICK UP
Ranking
11:30更新「素行不良」で干された若手の更生に関西の大御所が名乗り! 福永祐一を担当した大物エージェントもバックアップ…関係者から「優遇され過ぎ」の声
【NHKマイルC(G1)予想】ジャンタルマンタルは皐月賞の反動があるとみて消し! 出走唯一の連勝馬に着目
横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 「関東の問題児」がバチバチの叩き合いで痛恨の騎乗停止…被害馬の騎手からもクレーム? 降着の裁決に「迷惑をかけてしまい申し訳ない気持ち」
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- セイウンハーデスにも襲い掛かった「不治の病」…“奇跡の復活”カネヒキリ以来の伝説に挑む
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「一寸先は闇」のような勢力図の激変…注目集めた若手同期の明と暗、あの「お騒がせ騎手」が佐々木大輔に続くブレイク?
- 横山典弘「27年ぶり」ドバイ決戦へ。「自分の命と引き換えに僕を守ってくれた」盟友ホクトベガの死で止まった時間…今度こそ無事完走を
- 武幸四郎騎手に横山典弘騎手が「絶叫」!? 武豊騎手が明かしたアノ復活劇でのエピソードに見る、弟のキャラクター
関連記事
JRA武豊「非選択」で根岸S(G3)は蛯名正義! サンデーレーシング脅かす「名物オーナー」が重賞の先に見据えるのは……
有馬記念(G1)の風物詩が消えた!? 「持っていない」蛯名正義がもう見られない…… 伝説の公開枠順抽選3連敗
JRA有馬記念(G1)蛯名正義「騎乗」あるか!? グローリーヴェイズ回避で「滑り込みセーフ」“最後”に残された「復縁」のチャンス?
JRA武豊「これからもよろしくお願いします」調教師・蛯名正義へ“同期らしい”メッセージ。悲願・日本ダービー(G1)でコンビ結成の可能性は……
JRA免許「自主返上」の過去。“ピカピカ”で話題となった西田雄一郎が調教師合格。夏の騎乗回数絞らず試験に臨めた理由とは……