
JRA C.ルメール「Derby horse !!」は東京巧者を示唆!? 皐月賞(G1)エフフォーリアに元ジョッキー・安藤勝己氏も口にする「中山2000m」への不安
18日、中山競馬場で行われる皐月賞(G1)に、エフフォーリア(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)が出走を予定している。
デビューから3連勝で、前走は共同通信杯(G3)を勝利。初戦から鞍上を務める横山武史騎手も、素質に惚れ込む逸材だ。
横山武騎手は、前走を振り返り「重賞は間違いなく勝てる馬っていう自信があったので、それを現実にできてよかったです」とコメント。「初戦は札幌でも勝っていますし、札幌より中山の方が広いんで、その点は問題ないかなと思っています」と、中山競馬場が舞台となる皐月賞でもコース克服に自信を見せる。
一方で「小回りよりかは広いコース向き」とも話している横山武騎手。そのエフフォーリアに対する印象は、かつてのレジェンドジョッキーも同じのようだ。
元JRA騎手の“アンカツ”こと安藤勝己氏は、エフフォーリアの共同通信杯ついて「これは強い勝ち方だったし、インパクトある勝ち方だった」と前置きしながらも、「豪快さはあるんだけど、器用さには欠けるかなあって部分がある」と中山2000mへの不安を口にしている。
近2走は直線の長い東京競馬場で勝利を挙げており、今回は中山競馬場の内回りコース。札幌競馬場でも勝利しているとはいえデビュー戦での話であり、一線級のメンバー相手では未知の部分が大きい。
「C.ルメール騎手が共同通信杯後に自身のTwitterで『Derby horse !!』と呟いたことにより、一層の注目を集めることになったエフフォーリアですが、皐月賞ではなくダービーと呟いたのも東京向きを示唆していたのかも。単純に同じ東京コースで強い方をしたからかもしれませんが。
とはいえ、共同通信杯で2馬身半ちぎった2着ヴィクティファルスが、次走のスプリングS(G2)を勝利。3着だったシャフリヤールも毎日杯(G3)でレコード勝ちを収めているように、能力に疑いようの余地はないでしょう。やはりコース克服が今回のポイントにはなるでしょうね」(競馬記者)
前走・共同通信杯組は過去10年(東京開催は除く9年)で4勝と一見相性よく見えるが、17年以降は皐月賞での連対なし。勝利したのは全て16年以前であり、過去の相性を期待するのは危険だろう。
さらに、今週末の中山競馬場が雨予報となっているのも不安要素の一つ。近2走の東京競馬場で上がり3ハロン33.4秒の末脚を見せており、決め手が削がれる馬場がどうかという見方もできる。
陣営は道悪について「馬格のある馬なので大丈夫だと思っています」とする一方で、「こればかりはやってみないと分かりませんし、何とも言えませんね」と半信半疑な様子。試練多き皐月賞で、今年5年目の横山武騎手がどのように立ち回るのかは注目だ。
「甘くないとは思いますが、この馬も十分やれると思っています」
そのようにも語った横山武騎手。この状況下で結果を出すようなら、日本ダービー(G1)では更に期待が高まりそうだ。
(文=北野なるはや)
<著者プロフィール>
某競走馬育成牧場で働いた後、様々なジャンルの仕事で競馬関連会社を転々とする。その後、好きが高じて趣味でプログラミングを学習。馬券には一切のロマンを挟まないデータ派であるが、POG(ペーパーオーナーゲーム)では馬体派という奇妙な一面も持つ。
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